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■NEWS てんかん治療、外科治療と新薬で選択肢広がる─小野薬品工業セミナー

登録日: 2026.10.14 最終更新日: 2026.10.14

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小野薬品工業は10月5日、てんかんをテーマとしたメディア向けセミナーを開催した。公益社団法人日本てんかん協会と共同で8月に実施したてんかんに関する実態調査の結果を発表したほか、自治医科大学附属病院の川合謙介病院長などが登壇し、最新の治療動向や課題などについて講演した。

実態調査は一般生活者1110人、てんかんのある患者138人、てんかん診療に携わる医師119人に向けて実施。医師の88%、てんかんのある患者の44%が「てんかん発作消失」を治療目標として挙げる一方で、薬物による治療を受けている患者の23%が発作消失に至っていないことが明らかとなった。発作のある患者では、頻度が高いほど治療薬への満足度が低く、特に「発作消失効果」について不満を抱いていた。

てんかん治療では薬物療法が原則第一選択となる。抗てんかん発作薬によって発作をほぼ抑制できる患者は約70~80%で、約20~30%は薬剤抵抗性てんかんに該当し、薬物療法のみでは発作が抑制されない。薬物療法で十分な効果が得られない場合には外科治療も選択肢となり、MRIなどの術前検査で病変部が明確に同定できる症例では開頭による焦点切除術が検討される。切除術の適応とならない場合や切除術によって十分な発作抑制が得られない場合には、迷走神経刺激療法も選択肢となる。迷走神経刺激療法は、頸部の迷走神経に長期的に電気刺激を加えることで神経活動を調整し、発作頻度の低減を図る治療法。脳深部刺激療法は、植込み型刺激装置を用いて脳深部の特定部位を刺激し、発作頻度や重症度の軽減を目指す。これらの神経刺激療法は発作の完全消失を必ずしも目的とするものではなく、刺激条件の調整や停止が可能であり、切除術とは異なる特徴を持つ。

川合氏は、てんかん患者の部分発作に対する9月16日に国内製造販売承認を取得したエキスコプリ錠(一般名:セノバメート)にも言及した。国際共同第Ⅲ相試験で維持期6週間の発作消失率が100mg群で12.4%、200mg群で30.1%、400mg群で52.4%となったことについて「これまでの薬からはありえないような発作消失の高さなので多くの医師が期待している」と有効性に期待を示した。一方、浮動性めまいや傾眠などの副作用も見られたことから、効果とのバランスを見極める必要があるとした。日本・中国・韓国の3カ国共同試験では、投与開始時に用量を段階的に増やし、重篤な薬剤過敏症候群は認められなかったと説明した。

川合氏はてんかん治療について「治療目標や治療課題は実は変遷してきている」と指摘。個人の見解と前置きした上で、かつては副作用よりも発作の消失を優先する考え方が主流だったが、近年は発作頻度や重症度を軽減し、生活の質(QOL)を高めるとともに、社会的支援も含めて患者を包括的に支える方向へと変化していると述べた。一方、新薬の登場などにより発作消失への期待も高まっており、発作の完全消失とQOL向上の両面から治療目標を捉えることが重要になっているとの見方を示した。

てんかん治療の最新の治療動向について講演する川合氏


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