質問
毎年,秋から春にかけて,インフルエンザの予防接種や感染症の流行,健診などで外来が混み合い,看護師の手が足りなくなります。繁忙期に合わせて正規職員を増やすと閑散期の人件費が重荷になりますし,求人にかかる費用や時間も大きな負担です。看護師の余力を確保するための,良い方法はないでしょうか。
回答
他の職種にタスクシフトして看護師の余力を高める,または単発で看護師を確保する,という方法をご紹介します。タスクシフトでは,看護師でなくても対応可能な業務を看護補助者や事務職員などに移管し,看護師の定常的な余力確保をめざします。単発での看護師確保は,日雇いなど短期契約の看護師を活用するという選択肢です。定型的な業務であれば,経験のある看護師にその日だけ任せることができます。大切なのは,こういった方法を活用して,繁忙期に偏る業務そのものの均てん化や効率化を進めることです。
一般的に,秋~冬には,感染症の流行のほか,ワクチン接種や健診などで受診者数が増加し,クリニックの繁忙期となります。一方,春~夏は,感染症が減り,特定健診の開始前であることも多いため,患者数が減少する閑散期になります。繁忙期と閑散期の患者数には,1日当たり2~3割の差異がみられます。繁閑差に対して,一定のスタッフ数で業務をやりくりできる体制の整備や業務の改善が重要です。
1. クリニックの看護師の業務・体制の課題
看護師は,プライマリ・ケア外来診療を行うクリニックにとって不可欠な存在です。問診や採血・検査対応,健診,診療介助,療養相談,物品管理,各種報告業務など,多くの業務をお任せされているのではないでしょうか。一方,クリニックは組織としての規模が小さいため,余剰人員を抱えると,経営的に厳しくなりかねません。そのため,外来クリニックの看護師の人員体制には,平常時は業務を回せていても,季節的な患者数の急増や,スタッフの突発的な休み・長期的な休職等が発生すると,負荷が増大して業務に支障をきたしかねないという脆弱性があります。
