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■NEWS 【欧州心臓病学会(ESC)】ホットラインセッションに日本からのRCT。STEMIに対する「アスピリン非併用」の有用性は証明できず:RCT"PREMIUM"

登録日: 2026.09.11 最終更新日: 2026.09.11

宇津貴史 (医学レポーター/J-CLEAR会員)

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828日からミュンヘン(ドイツ)で開催された欧州心臓病学会(ESC)学術集会には、約135カ国から700本近い臨床試験が投稿された。その中でも「ホットライン」セッションには、臨床的に最も重要と判断された試験が採択される。檜舞台である(本年は12セッション)。そして今年は、日本で実施されたランダム化比較試験(RCT)も報告された。近畿大学の中澤 学氏が報告したPREMIUM試験を紹介したい。

同試験は研究者主導で実施され、Boston Scientific Japanから制限なしの資金提供は受けているが、製薬会社からの資金提供はない。

同試験で検討されたのは、ST上昇型心筋梗塞(STEMI)緊急PCI施行時における、「プラスグレル単剤」が「プラスグレル・アスピリン併用」(DAPT)に比べ「非劣性」かどうかである。仮に「非劣性」であれば、「STEMIDAPTをどれほど継続後、抗血小板薬単剤に移行するか」という問題から臨床医は解放される(最初から単剤でスタート)。

対象はSTEMI12時間以内で薬剤溶出性ステント(DES)留置予定だった2268例。ランダム化後、2216例が評価された。プラスグレルの維持用量は両群とも3.75mg/日、併用するアスピリンは81100mg/日が用いられた。

1年間観察の結果、1次評価項目の「死亡・脳卒中・心筋梗塞」発生率は、「プラスグレル単剤」群で11.0%となり、「アスピリン併用DAPT」群の8.5%を有意に上回っていた(「非劣性」は確認できず)。害必要数(NNH)は1年間で「40」である。

これら1次項目の内訳を見ると、「プラスグレル単剤」群でリスク増加が著明だったのは「心筋梗塞」だった。また以下のデータからは、初発STEMIの責任病変以外に起因する心筋梗塞の増加が示唆されたという。すなわち「症状寛解のための冠血行再建」の内訳を見ると、「非標的病変血行再建」のリスクだけが「プラスグレル単剤」群で上昇していた。

一方、2次評価項目ではあるが「大出血」は、「プラスグレル単剤」群で有意に少なかった。治療必要数(NNT)は「36」である。しかし中澤氏の結論は「STEMI例へのPCI施行時からのアスピリン非併用は支持されない」というものだった。

本研究は報告と同時にN Engl J Med誌ウェブサイトでも公開された。

冒頭に記したように、本試験は研究者主導で実施された。参加施設は全国にわたり、その数は69に上る。しかしN Engl J Med誌に掲載されるクオリティは保たれていた。試験遂行のノウハウも知りたいところである。


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