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■NEWS 【欧州心臓病学会(ESC)】「遠隔監視下運動」で「AF負荷」抑制。従来指標のみでは見逃された有用性:RCT“NEXAF”

登録日: 2026.09.09 最終更新日: 2026.09.09

宇津貴史 (医学レポーター/J-CLEAR会員)

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心房細動(AF)治療の有効性評価に「AF負荷」を用いる研究が増えてきた。「測定時間に占めるAF出現時間」の割合である。AF例の脳卒中や心不全リスクとの相関が多々報告され、注目されるに至った[Eur Heart J. 2024]。

828日からミュンヘン(ドイツ)で開催された欧州心臓病学会(ESC)学術集会では、運動療法によるAF負荷著明減少作用が、ランダム化比較試験(RCT"NEXAF"で確認された。同時に、「AF発生の有無」や「患者QOL」などの指標は「AF負荷減少」と相関しないという限界も明らかになった。ノルウェー科学技術大学のBjarne Martens Nes氏が報告した。

NEXAF試験の目的は、非永続性AFに対する運動療法が「AF負荷」に及ぼす影響の検証である。

身体活動性の低い非永続性AF 295例(平均64歳、72%が発作性)が「通常」治療群と「運動」追加群にランダム化され、心電計植え込みの上、1年間観察された。「運動」群では当初4週間、週2回の監視下運動セッションに参加し、スマートウォッチと連携アプリの操作に習熟。その後は個別に処方された運動を、それらデバイスを用いた遠隔監視下で継続した(プロトコール詳細は[Open Heart. 2025])。

その結果1年後、1次評価項目である「AF負荷」は「運動」群で「通常」群に比べ、相対的に45%、有意に減少していた(3.9 vs. 7.1%)。対照的だったのが「AF検出率」である。「運動」群76%、「通常」群78%で差がなかった。つまりこれまで頻用されてきた「AF検出率」のみで評価していたら、「運動」は「無効」と判断されていた。「QOL」も同様である。AFEQTAF特化の患者報告指標)は両群間に有意差を認めなかった。

では「AF負荷」を抑制すると臨床転帰はどう変わったか。「運動」群では「通常」群に比べ、「AF関連入院」が相対的に46%、有意に減少していた(主として電気的除細動とアブレーション)。一方「非AF関連入院」には、群間差を認めなかった。

このように、AFに対する「短期間監視下後、遠隔監視下運動」のAF入院抑制作用が示唆された。その意味でも興味深い報告だった。なお指定討論者は、「本試験で検討された運動が心血管系(CV)イベントを減らすかどうか」より長期の検討が必要だと指摘した。AF治療もいよいよ「CV転帰改善」がメインの目的になりつつあるようだ。

本試験は外部からの資金提供を受けたが、資金提供者に、製薬会社・デバイス会社は含まれていない。

論文化が待たれる。


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