日本医師会の松本吉郎会長は9月3日の定例記者会見で、令和8年熊本地震におけるJMAT(日本医師会災害医療チーム)の活動状況を報告した。松本会長はJMATの支援体制について、災害医療による直接的な支援から、地域医療への引継ぎを見据えた段階へ移行しているとの認識を示した。一方で、依然として避難者がいることからJMATによる支援は継続しており、避難者と地元の医療機関をつなぐ橋渡し役を担っていると説明した。
松本会長は、8月31日に木村敬熊本県知事が災害対策本部を災害警戒本部に移行するとともに、被災者の生活再建などに取り組む復旧・復興本部を設置したことについて触れ、今後の復旧・復興を進める上で医療や介護の視点が欠かせないと指摘。「熊本県や各市町村の行政担当者には、熊本県医師会や各郡市医師会との連携・協議を十分に行っていただきたい」と述べた。
熊本地震への対応が続く中、8月13日の千葉県に続き、富山県、石川県、福井県でも豪雨災害が発生した。松本会長は、こうした災害への備えについて、日医が2024年6月に開催した「次世代の災害医療」をテーマとするシンポジウムの内容に言及。気象庁や国土交通省らとともに、気候変動を含む災害に対する都市の対応や、災害時にも医療機能を維持するための方策について議論したと説明した。シンポジウムでは、今回の熊本地震でも水の確保に貢献した企業の取り組みも発表されていたと紹介し、医療・防災・都市づくりなどの分野が連携して災害による被害を抑えるとともに、迅速な支援や早期復旧につなげる体制づくりを進めていく考えを示した。