社会保障審議会医療保険部会は8月27日、OTC類似薬の使用への一部保険外療養の導入について、がんと難病の患者団体から意見を聴取した。両団体は追加負担の除外対象に該当するかどうかの判断が医師によってばらつく可能性がある点に強い懸念を示したほか、同じく除外対象となる長期使用の基準見直しを要請した。
がん患者について関係検討会の中間取りまとめは、がん治療後に何らかの症状軽減のためにOTC類似薬を長期使用する場合を追加負担の対象外とする考えを示した。全国がん患者団体連合会の天野慎介理事長は、がん治療時の主治医が処方するとは限らず、他科の医師やかかりつけ医などの場合は、がん治療に関連した症状だと判断できずに配慮措置の適用から漏れてしまう可能性があると指摘。さらに長期使用の基準に該当しない短期・中期の使用や頓用・間欠的な服用が必要なケースも多く、そうした場合は長年にわたって追加負担が累積することになると危惧した。
一方、難病に関しては「指定難病に付随して発生する傷病」は追加負担対象外と整理された。日本難病・疾病団体協議会の大黒宏司代表理事は範囲が曖昧であり、医師・医療機関で判断がばらつく可能性があると問題視。「難病患者そのものを別途負担の対象外として位置付け、必要な医療全体に配慮していただきたい」と見直しを求めた。難病患者における長期使用については、対象範囲を年間の常時使用の実態がなくとも頓服薬や予備薬として処方されている医薬品にまで広げることを要望した。
■部会委員からは低所得者の範囲拡大の提案も
前日の中央社会保険医療協議会での議論と同様、部会の委員からは医師および医療機関の事務負担の増加を懸念する意見や医療機関のシステム改修費用への支援などを求める意見が示された。このほか、追加負担対象外となる低所得者の範囲を生活保護受給者以外にも広げるべきだとの意見もあった。部会は次回も引き続き患者関係団体のヒアリングを行う予定。