日本医師会の松本吉郎会長は8月26日の定例記者会見で、令和8年熊本地震の被災地支援について、現地の医療ニーズの変化を踏まえ、日本医師会災害医療チーム(JMAT)の派遣体制を再調整する方針を改めて示した。支援を縮小・終了するのではなく、ニーズに応じてチーム数を調整しながら、「被災地から大丈夫と言われるまで派遣を続けていく方針に変わりはない」と述べ、息の長い支援を続ける考えを強調した。
松本会長は21日に熊本県八代地域を再訪し、地元の医師会関係者や地域保健・医療福祉調整本部と意見交換を行った。避難所や在宅避難者に対するJMATのニーズが依然高いとの要請を受けるとともに、熊本県の木村敬知事からも、自宅へ戻る被災者が増える中、地域の医療機関が失われれば生活を維持できないとして、引き続きの協力を求められたという
現在は熊本県医師会や九州医師会連合などによるJMATが、宇城、八代、芦北地域などで活動している。9月以降は必要に応じて派遣チーム数を減らしていく見通しだが、現地の状況を分析・評価し、地元医師会の意向も踏まえて判断する。
また、北海道医師会と東北6県の医師会が編成する「JMAT東北」の派遣も始まり、全国8つの医師会ブロックすべてからJMATが派遣された。今回の災害では①単独の都道府県医師会による継続派遣、②複数県による分担、③ブロック単位での派遣─という3つの方式が活用されている。松本会長は、令和6年能登半島地震の経験を踏まえて強化してきたJMATの統括機能について、今回の活動を次の災害に向けた貴重な経験と位置づけた。
■千葉県豪雨災害による被災医療機関視察、見舞金も
松本会長は8月13日に発生した千葉県豪雨災害についても言及。24日に被害を受けた医療機関を視察し、早期の診療機能回復に向けて、現場の実情を国や関係行政機関に伝える考えを示した。さらに千葉県医師会を通じ、被災した医療機関への見舞金を送ることも決定したと述べた。