全国保険医団体連合会(保団連)は8月19日、都内で記者会見を開き、厚生労働省が進めるOTC類似薬の保険給付見直しについて独自に実施した緊急患者調査の結果を公表した。会見で保団連は、厚労省が検討する「配慮措置」が極めて限定的であると指摘、「制度導入が患者の治療継続を阻害する排除の仕組みになりかねない」と懸念を表明した。
■橋本副会長「考慮する必要のない患者など存在しない」
会見で橋本政宏副会長は、厚労省の見直し案について、「配慮の対象はきわめて狭く、医学的根拠にもとづいた線引きは不可能」と強調。特にがん患者や指定難病患者であっても、原疾患と関連しない症状に対するOTC類似薬は配慮の対象外となる方針について、「考慮する必要のない患者などいない。実質的な混合診療化であり、患者排除の仕組みにほかならない」と憤りを露わにした。
調査は8月6日から13日にかけて実施。約30万人にメールでアンケートを送付し、9641人が回答した。結果によると、花粉症やアレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎、慢性便秘症、高尿酸血症といった慢性疾患でOTC類似薬の処方を受けている患者が、全体の約85%(約8200人)を占めることが分かった。
この結果を受け、保団連は「慢性疾患の管理が経済的負担の増大によって揺らぐ」と問題視。アトピー性皮膚炎の保湿剤やステロイド外用薬、アレルギー治療の抗ヒスタミン薬など、社会生活の維持に不可欠な薬剤が対象となった場合について、患者の9割が経済的負担の増大を強く懸念していると訴えた。