スティーヴンス・ジョンソン症候群(Stevens-Johnson syndrome:SJS)や中毒性表皮壊死症(toxic epidermal necrolysis:TEN),薬剤性過敏症症候群(drug-induced hypersensitivity syndrome:DIHS)は,いずれも発熱や多臓器障害を伴う重症薬疹である。SJS/TENでは,高熱や倦怠感といった全身症状に,口唇,口腔内,眼,外陰部といった粘膜の出血性びらんや全身の紅斑・水疱・びらんを認める。生命を脅かすだけでなく,失明や呼吸器障害などの後遺症を残す可能性がある。原因は薬剤だけでなく,マイコプラズマ等の感染症のこともある。DIHSは,限られた薬剤を比較的長期に内服した後に生じる。ヒトヘルペスウイルス6(human herpesvirus 6:HHV6)などの再活性化を特徴とし,特にサイトメガロウイルス(cytomegalovirus:CMV)の再活性化・感染症により予後が左右される。また,SJS/TENとのオーバーラップや,治癒後1~3年経って自己免疫性疾患を発症する症例も報告されている。
▶診断のポイント
SJS/TENおよびDIHSはいずれも診断基準に則って診断する1)〜3)。全身倦怠感など全身状態の重症感,粘膜症状(特に眼)や水疱・びらんを有する場合にはSJS/TENを強く疑う。眼囲が白く抜けるような顔面のびまん性紅斑や浮腫,体幹四肢に紫斑が混じる場合にはDIHSをより強く疑う。
