国立社会保障・人口問題研究所が7月29日に公表した2024年度の「社会保障費用統計」によると、国際労働機関(ILO)基準による社会保障給付費の総額は138兆3019億円となり、前年度比で2兆6703億円(2.0%)増えたことがわかった。3年ぶりの増加だが、対GDP比は21.53%(前年度比0.37ポイント減)と、22年度から3年連続で低下した。
部門別の内訳は、「医療」44兆8055億円(1.9%減)、「年金」57兆8528億円(2.6%増)、「福祉その他」35兆6436億円(6.2%増)。「医療」の減少は、主に新型コロナウイルス感染症対策に要する費用の減少によるもの。「年金」は老齢年金給付の増加、「福祉その他」は介護給付や児童手当などの増加が影響し、ともに増加した。
社会保障財源(ILO基準/社会保障給付費、施設整備費、管理費などに充てられる財源)の総額は155兆6896億円。前年度比では42兆3169億円、21.4%の減少となった。項目別の内訳で最も多いのは、「社会保険料」の83兆426億円(収入総額に占める割合53.3%)、これに「公費負担」の58兆4059億円(37.5%)が続く。
前年度と比べて減少額が大きかったのは「資産収入」(46兆2569億円、86.2%減)で、年金積立金の運用実績が前年度より低かったことが大幅な減少を招いた。逆に増加額が大きかったのは「被保険者拠出」(1兆6539億円、3.9%増)で、厚生年金保険、公的医療保険における増加が影響した。