年1回くらいは経験するけれども,いざ出会ったときに困る症例を共有!
症例 40歳代,女性
●病歴
基礎疾患はなく,常用薬もない。数カ月前から,起床時に両手のこわばりと脱力感を自覚している。しばらく布団の中で手指を動かしていると症状は軽快する。日中は症状をほとんど自覚せず,日常生活に支障はないが,朝の違和感が持続するため前医を受診した。
前医にて膠原病を疑われ,自己抗体など一通りの検査が行われたが異常は認められず,経過観察とされた。その後も症状の改善がみられず,精査目的に脳神経内科を受診した。
●主な身体所見・神経学的所見
発熱,筋肉痛,皮疹,粘膜疹などは認めない。神経学的所見では,脳神経に異常はなく,明らかな麻痺,筋力低下,感覚障害も認めない。腱反射は正常であった。一方で,両側母指球筋の萎縮を認め,手根管部でのTinel徴候は両側で陽性であった。
