日本医学会・日本医学会連合の門脇孝会長(虎の門病院院長)は7月22日、厚生労働省を訪れ、「ゲノム医療施策に関する基本的な計画」に関する意見書を同省医政局に提出した。
ゲノム医療施策に関する基本的な計画(基本計画)は、ゲノム医療推進法に基づき、政府が2025年11月に閣議決定したもの。
■「加盟分科会の総意」として遺伝カウンセラーの制度化など要望
日本医学会・日本医学会連合の意見書は、基本計画について「制度設計、法的枠組み、倫理ガバナンス、臨床実装の観点においてまだまだ不十分」「ゲノム医療は、未発症者も含む予防医療・先制医療、血縁者にも及び得る影響、AI技術との融合など、新たな局面へ急速に進展しており、現行の基本計画の枠組みでは十分に対応できない」と指摘。「加盟分科会(現在145学会)の総意」として速やかな見直しを求めている。
具体的には、①生命倫理に関係する課題を審議・監理する公的プラットフォームの構築、②DTC遺伝子検査サービス(消費者直接販売型遺伝子検査サービス)に対する制度的対応の強化、③遺伝カウンセラーの制度化と国家資格化に向けた制度設計、④遺伝カウンセリングに対する診療報酬上の評価、⑤ゲノムの利活用を支える法制度の整備─などを基本計画に盛り込むべきとしている。
門脇会長らは意見書提出後、日本医学会「遺伝子・健康・社会」検討委員会の福嶋義光委員長(信州大医学部特任教授)らとともに厚労省内で記者会見。基本計画策定から5年後の見直し時期を待たずに速やかに対応することを要望したのに対し、森桂医政局研究開発政策課長は「今回の意見書に示していただいた課題は今後の見直しの際の参考とさせていただきたい」と一定の理解を示したと説明した。