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■NEWS WHO東京事務所が開所─UHC推進の国際拠点に

登録日: 2026.07.15 最終更新日: 2026.07.15

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世界保健機関(WHO)は7月14日、ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)の推進拠点となるWHO東京事務所を、東京都千代田区内幸町の富国生命ビルに開設した。同事務所は、開発途上国の保健財政強化を支援する「UHCナレッジハブ」として、日本政府とWHOをつなぐ窓口の役割を果たす。

UHCは、すべての人が経済的な困難を伴うことなく、必要な保健医療サービスを受けられる状態を指す。UHCナレッジハブは、WHOと世界銀行、財務省、厚生労働省が連携し、開発途上国のUHC達成に向けた人材育成や知見共有を進める国際的な拠点として設立された。

主な取り組みは、各国の政策実務者を対象とした研修や能力開発、保健財政に関する実践例の共有、国際会合を通じた関係機関の連携促進など。2025年9月からは、インドネシア、エジプト、エチオピア、カンボジア、ガーナ、ケニア、ナイジェリア、フィリピンの8カ国と共同で研修内容を構築し、2026年2月には各国の保健省・財務省の政府高官を対象とした対面研修を東京で実施した。

■日本とWHOをつなぐ窓口に

開所式には、上野賢一郎厚生労働相や、WHO、世界銀行、財務省、外務省などの関係者が出席した。

上野厚労相は、高齢化や財政制約の深刻化など、国際保健を取り巻く環境が大きく変化していると指摘。各国が自立的で強靱な保健システムへ移行する重要性が一層高まっているとして、「各国が経験や知見を共有し、より強靱で包摂的な保健システムを構築していくことは不可欠」と述べた。その上で、WHO東京事務所がWHOにおけるUHC推進の拠点として、また広く日本とWHOをつなぐ窓口として定着していくことに期待を寄せた。

WHOのテドロス・アダノム事務局長はビデオメッセージを寄せ、国際開発援助の大幅な削減により、多くの低・中所得国で保健医療制度を支える財政基盤が揺らいでいると懸念した。

一方で、こうした危機は、各国が援助依存から脱却し、「保健主権」へ移行する機会でもあると説明。「真の保健主権、健康安全保障、健康の公平性は、不安定な対外援助によって実現されるものではない」と述べ、国民が経済的困難に陥ることなく必要な医療を受けられるよう、各国が国内投資を強化する必要性を訴えた。

テドロス氏は日本が1961年に国民皆保険制度を創設し、その後の経済成長や社会の安定、健康寿命の向上につなげてきたことにも触れ、日本はUHCがもたらす変革の力を最もよく示す国の1つと評価した。

■12月にハイレベルフォーラム

UHCナレッジハブでは今後、各国の政策実務者を対象とした研修や知見共有を継続するほか、12月12日に、UHCを推進する各国・国際機関のリーダーを集めた「UHCハイレベルフォーラム2026」を東京で開催する。政府は、WHOや世界銀行などと連携し、各国のUHC達成に向けた取り組みを支援していく方針だ。

WHO東京事務所の開所式に出席した上野厚労相、WHO、世界銀行などの関係者


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