厚生労働省は7月3日、「地域医療構想策定ガイドライン(GL)」を公表した。この中で医療機関機能を複数報告する場合の考え方や医療機関機能報告と病床機能報告の関係性を示した。
2026年度から始まる医療機関機能報告で、病院および有床診療所は現在担っている機能に近い機能と40年に担う機能をそれぞれ「急性期拠点機能」「高齢者救急・地域急性期機能」「在宅医療等連携機能」「専門等機能」から選択し、関連する診療実績等とともに都道府県に報告する(大学病院本院は広域で確保する「医育及び広域診療機能」のみを報告)。
GLはこの際、「在宅医療等連携機能」については、「『高齢者救急・地域急性期機能』や『急性期拠点機能』を担う医療機関が在宅医療や在宅医療の後方支援についても担う場合、複数の医療機関機能を報告することは差し支えない」との取り扱いを示した。
ただし、「医療機関機能は医療機関間の役割分担を明確化するためのものであり、在宅療養中の患者の緊急入院を受け入れうる医療機関がすべて当該機能を報告することはこの趣旨にそぐわない」とも記載。緊急入院を受け入れているからという安易な理由での報告は避け、地域で自院が求められる役割を十分検討した上で判断するよう戒めた。
■「高齢者救急・地域急性期機能」と「急性期拠点機能」の組み合わせは不可
また、「高齢者救急・地域急性期機能」と「急性期拠点機能」については、「医療資源を多く要する医療や高齢者救急の役割分担を明確化するためのものであり、両機能を1つの医療機関が報告することはしない」と、複数報告が不可であることを明示した。
医療機関機能と病床機能の関係性については、必ずしも1対1で対応する訳ではないものの①「急性期拠点機能」を報告する医療機関は高度急性期機能・急性期機能の病床を、「高齢者救急・地域急性期機能」を報告する医療機関は包括期機能の病床を有することが想定される、②「専門等機能」を担う医療機関のうち、「集中的なリハビリテーション」を行う医療機関は包括期機能の病床を有することが想定される─などと整理した。
GLの公表を受け、都道府県は2028年度までに40年に向けた地域医療構想を策定し、その具体的取り組みの内容を実行計画に位置づけられる「第9次医療計画」(30〜35年度)に盛り込む。