厚生労働省は7月8日、「OTC類似薬の保険給付の見直しの実施に向けた技術的検討会」の第2回会合を非公開で開催した。OTC類似薬の対象77成分について、患者に別途負担を求めるかどうか、5つのパターンに分類して検討する具体的な案を公表した。
今回の見直しの大きな論点の1つが、医療用医薬品とOTC医薬品の間で、添付文書に記載された効能・効果(疾患名や症状など)が異なる場合の扱い。厚労省は、効能・効果の記載が異なっていても実質的な症状や使用目的が対応していれば一致しているとみなし、原則として別途負担の対象とする方針を示した。
具体的な成分の検討では、例えばイブプロフェンの医療用の効能である「関節リウマチ」には通常、関節痛を伴うため、OTCの「関節痛」と症状が対応しているとみなされ、一律で別途負担の対象とする案が示された。
カルボシステインは医療用の効能に「慢性副鼻腔炎」があり、OTCには「痰」と記載されている。病態は異なる場合があるものの、副鼻腔炎による鼻汁を患者が痰と自覚することもあるため、運用のわかりやすさから「対応関係あり」と判断した。
デキサメタゾンについては、「乾癬」で処方する場合、OTCの「湿疹」「皮ふ炎」「かゆみ」などの記載とは病態が異なると整理。乾癬を対象に含めると一般的な皮膚症状との線引きが曖昧になる恐れがあるため、こちらは別途負担の対象外とする案が示されている。
このように、同じ成分であっても処方される症状や病態によって対応が分かれるため、医療現場での混乱が懸念されていることを踏まえ、検討会では対象の全77成分についてそれぞれ検討を進める。
■追加負担を免除する「通年処方」の範囲も議論
患者に追加負担を求めない療養の範囲についても議論が行われた。医師の管理下で年間を通じて症状が続き、継続的な治療が必要と確認できる患者については、通年処方として別途負担を求めない方針。他院を受診した場合でも、診療情報提供書やお薬手帳、オンライン資格確認による薬剤情報などで過去の処方実績が確認できれば、通年処方と認められる案が示された。
■8月メドに議論の中間整理を取りまとめ
技術的検討会は次回の第3回も非公開で実施し、残りの成分の検討を進める。8月をメドに開催予定の第4回会合は公開で実施し、一連の議論を反映した「中間整理案」をまとめる方針だ。まとめられた内容は、社会保障審議会医療保険部会や中央社会保険医療協議会へと報告され、具体的な制度設計に移る。