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職場を揺るがす「社内不倫」―どこまで懲戒処分は可能か?[〈知っておきたい〉医療機関の法的リスクヘッジ(36)]

登録日: 2026.07.07 最終更新日: 2026.07.07

川﨑 翔 (よつば総合法律事務所東京事務所所長/弁護士)

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key word:私生活上の行為,配置転換

医療機関の顧問弁護士として労務相談をお受けする中で,意外に多く,かつ対応に苦慮するテーマの1つに「スタッフ間の不倫(社内不倫)」問題があります。組織内で不倫関係が生じると,周囲のスタッフの間で噂話が広まり,職場の雰囲気が著しく悪化したり,患者への対応に支障が出たりと,経営的な影響は決して小さくありません。

このようなとき,院長としては「職場の秩序を乱す不道徳な行為だ」として,即座に懲戒解雇や降格などの厳しい処分をくだしたい,と考えがちです。しかし,ここには法的な落とし穴が潜んでいます。安易に重い処分をくだしてしまうと,後に「不当処分」として裁判で訴えられ,医療機関側が多額の金銭負担を強いられるというリスクがあります。

今回は,社内不倫が発覚した際,法律上どのような懲戒処分が可能なのか,および周囲のスタッフの「不快感」をどのように評価すべきかについて,実際の裁判例を交えて解説したいと思います。

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