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自己免疫性膵炎[私の治療]

登録日: 2026.06.26 最終更新日: 2026.06.26

児玉裕三 (神戸大学大学院医学系研究科内科学講座消化器内科学分野教授)

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自己免疫性膵炎は,その発症に自己免疫機序の関与が疑われる膵炎であり,IgG4陽性形質細胞浸潤を特徴とする1型(IgG4関連疾患の膵病変)と,好中球上皮病変を特徴とする2型に分類される。わが国の自己免疫性膵炎のほとんどは1型であり,2型は稀である。

▶診断のポイント

1型自己免疫性膵炎は中高年の男性に多く,膵癌や胆道癌との鑑別が重要となる。2型自己免疫性膵炎には男女差がなく,比較的若年者にもみられ,炎症性腸疾患を伴う例がある。

【症状】

自己免疫性膵炎に特徴的な症状はなく,無症状あるいは軽度の腹痛・背部痛を認める程度であることが多い。随伴する糖尿病やIgG4関連疾患の他臓器病変による症状(閉塞性黄疸,口渇感,倦怠感など)を呈することがある。

【検査所見】

1型自己免疫性膵炎の診断には,「自己免疫性膵炎臨床診断基準2018」が用いられる1)。腹部超音波検査・CT・MRIにおけるソーセージ様のびまん性膵腫大は,本疾患に特異性が高い所見である。一方,限局性腫大の場合には膵癌との鑑別が重要となるが,いずれの場合でも悪性疾患の除外を含め,積極的な組織採取による診断が望ましい。血清IgG4高値(135mg/dL以上)は本疾患の特徴ではあるが疾患特異的ではない。硬化性胆管炎,硬化性涙腺炎・唾液腺炎,眼病変,呼吸器病変,後腹膜線維症,動脈病変,腎病変などの膵外病変には留意が必要である。ステロイド治療への良好な反応は自己免疫性膵炎を示唆するが,膵癌合併を否定するものではなく,悪性疾患の慎重な除外後に行われるべきである。


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