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てんかんと失神の合併だと思ったら……[〈出会ったときに意外と困る!〉脳神経内科[年イチ]症例集(3)]

登録日: 2026.06.04 最終更新日: 2026.06.04

佐々木亮太 (奈良県立医科大学脳神経外科助教)

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年1回くらいは経験するけれども,いざ出会ったときに困る症例を共有!

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症例 10歳代,男性

●病歴

出生・発達に問題はなく,生来健康であった。初診の約2年前より,突然の意識消失や全身痙攣を繰り返すようになった。近医にて,てんかんと診断され,ラコサミドによる治療が開始されたが,300mg/日まで増量しても1カ月に1回程度の発作が繰り返されるため,当科初診となった。

既往歴,併存症,アレルギー歴に特記すべき事項はなく,家族歴にも神経疾患や心疾患を含め特記すべき事項はない。

●主な身体所見

意識清明,バイタルに異常なし。心雑音や不整脈,明らかな四肢麻痺,脳神経症状,小脳失調なども認めなかった。

てんかん発作を疑う症状として,以下の2点を聴取した。

①視野の右のほうに文字や絵のような物が見え,それがだんだん視野全体に広がって意識を失う。そして,右のほうを向いて全身痙攣をきたす。

②目の前に突然砂嵐が見え,血の気が引くような感じがして,視界が徐々に狭くなり意識消失をきたす。脱力した後に体がガクガクする。

●主な検査所見

血液検査では特記すべき異常なし。心電図は正常洞調律。当院循環器内科で施行したSchellongテスト(起立試験の1つ)は陰性で,ホルター心電図でも不整脈は同定されなかった。経胸壁心エコーは正常所見。外来脳波では,左後頭頭頂部に棘徐波複合(spike and wave complex)を認めた。頭部MRIでは異常所見を認めなかった。

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