
皆さん,こんにちは。今回は,肢誘導のお話をしたいと思います。前回同様,基本事項の確認が主軸です。肢誘導は,手足につける電極から得られるため,“四肢誘導”と呼ぶ方もいます*1。英語では,limb leads,ないしextremity leadsと表現されます。今回も特に難しい話はしませんので,一緒に確認してみましょう。では,スタート!
*1 拙著や日常の臨床現場では,個人的に「肢誘導」で統一しています。“四肢誘導”で習った方も,以後,同じ意味ととらえて下さい。
▶四肢電極のつけ方
まず,強調したいのは,“(正しく)電極をつけられてナンボ”という点です。どんなに優れた読み手でも,不適切な心電図からできる判断は限定されます。
四肢は“手足”という意味ですから,左右(L/R)×手足(A/L)の計4箇所に電極をつけましょう。電極カラーは“世界共通”で,正しいつけ方は,右手(RA):赤(●),左手(LA):黄(●),右足(RL):黒(●),左足(LL):緑(●)です(図1A)。
クリップ式のリユーザブル電極が多く使われるため,通常は手首,足首を挟んで下さい。慣れないうちは,左右ほか,場所間違いが“あるある”ですので,ご注意あれ(No.5177,第31回参照)。
ところで,皆さんは電極をつける“順番”(装着順序)にコダワリはありますか? 実際にはいくつか“流派”があるようですが,ここでは2つご紹介します。ボク自身は,右手→左手→右足→左足の順につけ,“Z字法”と名づけています(図1B)。えっ,…つける順に“一筆書き”してみて下さいね。しかも,被検者(患者)の右横に立ちます。自分から見て左に被検者(患者)の頭が来るはずです。最初につける右手電極が自分に近い位置にくるのが,ボク的にはうれしいです。
もう1つ,臨床検査技師の方々とよく話すようになって教えて頂いた“お作法”があります。右足(黒)電極を最初につけるやり方です。つまり,“その道”ですと,右足→右手→左手→左足の順につけよと習う方も多いらしいです。この方法は,言ってみれば,“コの字法”でしょうか(図1B)。
後述しますが,おそらくは,黒色が基準(ゼロ)電位を規定するためか,“基準(点)が最初”―その気持ちはわからなくもありません。結論だけ言いますと,どちらでも自分のやりやすい方法で大丈夫です。最終的には同じ波形が表示されますので。