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■NEWS 東大、一連の汚職事件受けガバナンス改革案発表─医学部附属病院を大学附属病院に

登録日: 2026.04.13 最終更新日: 2026.04.14

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東大大学院医学系研究科、医学部、医学部附属病院を舞台とした汚職事件が相次いだことを受け、東大の藤井輝夫総長は4月8日、医学部附属病院を大学附属病院に移行させるなどのガバナンス改革案を発表した。

医学部附属病院では、外部資金を伴う教育・研究活動をめぐり皮膚科や整形外科で不適切な事案が相次いで発覚。東大は今年1月、附属病院で皮膚科長を務めていた大学院医学系研究科教授を懲戒解雇、3月に整形外科の准教授を懲戒解雇する処分を行った。

再発防止策を検討するため東大が設置した医学系研究科・医学部・医学部附属病院改革検討委員会は3月24日、「個々の教職員の善意や倫理観に依拠するだけでは十分なリスク管理は困難。制度として機能する統治・管理体制の確立が不可欠」として、「医学部附属病院から大学附属病院への移行」などを求める提言を取りまとめた。

附属病院改革のイメージ

■藤井総長、大学附属への移行「できるだけ速やかに実現」

4月8日の記者会見で藤井総長は、改革検討委員会などの提言を踏まえ、「リスク管理体制の再構築」「医学部附属病院の抜本的改革」「社会連携講座等のチェック・管理の改革」などを「不退転の決意で断行する」と宣言した。

附属病院改革では、医学部附属病院を「大学附属」として大学本部が直接関与する体制に移行。病院長を大学執行部に参画させ、病院が抱える様々な問題を迅速に認識、意思決定できるようにする。縦割り構造を是正するため、「臨床系講座のグループ化(大講座化)」や「ピアレビューによる活動の透明化」も進める。

東大は6月までに規則改正、専門人材の配置などを進め、9月までに大学附属病院化を実現する方針だ。

藤井総長は「大学附属への移行は診療・教育・研究への影響に十分配慮しつつ、できるだけ速やかに実現する。(臨床系講座のグループ化やピアレビューの導入によって)組織全体での情報共有を図り、不適切な事案への対処を個人の倫理観のみに委ねるのではなく、組織としての責任を持って早期把握と未然防止の機能を果たせる制度とする」と述べた。

医学系研究科・医学部・医学部附属病院での一連の不祥事
○皮膚科事案
皮膚科を協力講座として設置・運営されていた社会連携講座「臨床カンナビノイド学講座」とこれに関連する共同研究をめぐり、皮膚科長だった大学院医学系研究科教授が共同研究相手の日本化粧品協会に対し2023年2月~2024年8月の間、レストランやクラブ、風俗店での接待を繰り返し強要し、高額の費用を負担させる。東大は2026年1月26日付で同教授を懲戒解雇。東京地検は2月13日、元教授らを収賄罪で起訴。
○整形外科事案
附属病院の准教授が、手術で使用する医療材料の選定等に関して便宜を図った見返りに医療機器メーカーから寄附名目で賄賂を受け取ったとして2025年12月10月に収賄罪で起訴。また、東大に申請し支払わせた約151万円の研究費を私的に流用したとして、東大は2026年3月30日付で同准教授を懲戒解雇。


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