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インタラクティブ採用とは何か[クリニックで実践!人材採用のテクニック(19)]

登録日: 2026.03.02 最終更新日: 2026.03.04

溝口哲弘 (溝口ファミリークリニック院長)

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本連載第18回では「リファラル採用」の導入のための準備やポイントについて説明しましたが,その中で「インタラクティブ採用」と組み合わせることをおすすめしました。この連載をお読みになっている院長や採用担当者のみなさんは,「インタラクティブ採用」という言葉を聞いたことがあるかもしれませんが,これが具体的にどのような取り組みなのか,ご存知でしょうか。導入することで,クリニックの採用が大きく変わるかもしれないインタラクティブ採用。今回は,その概要と取り入れ方を解説します。

応募が少ないのは「条件」より「入口」の問題かもしれない

近年,人材採用は難しくなりました。これは読者のみなさんも感じていることでしょう。「求人を出しても応募が来ない」「採用できても定着しない」といった悩みは,地域やクリニックの規模,採用業種を問わず聞こえてきます。

私自身も,クリニックの開業後数年間は同じ壁にぶつかりました。求人票を整え,待遇を見直し,掲載媒体も変え,応募フォームも整備した。それでも応募が少ない。面接以前に,そもそも入口に立ってもらえていない――そんな感覚が続きました。当時の私は,「条件は提示しているのに」と考えていました。しかし,なかなか応募してもらえない状況が続く中で,「採用のボトルネックは別のところにあるのではないか」と,その状況をとらえ直すようになりました。

私たち採用サイドは特別に意識することもなく「応募」と言ったりしますが,応募というのは,求職者にとっては,履歴書の準備,面接日程の調整,応募先で働いているスタッフへの配慮など,心理的にも実務的にも負荷の大きい行為です。「少し興味はある」「話だけ聞いてみたい」という段階から,いきなり応募へ進むのは簡単ではありません。つまり,問題は,条件の魅力が足りないというよりも,応募の手前に,安心して接点を持てる場所がないことにあるのではないか。そう考えると,やるべきことは「求人票の改善」だけではなく,「入口の設計」だという結論に近づきます。

クリニックでの仕事は,少人数によるチーム医療です。人間関係やコミュニケーションの質が,そのまま働きやすさと医療の質に直結します。実際,離職理由としても多いのは,給与や勤務時間といった労働条件よりも,「雰囲気が想像と違った」「相談しづらかった」といったもので,こういったことを判断するための情報は,求人票には書かれていません。求職者もそれをよくわかっています。だからこそ,応募前に「ここで働く自分」を具体的に想像できないと,入口の段階で止まってしまうのです。

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