厚生労働省は1月14日の中央社会保険医療協議会総会に、一般病棟用の「重症度、医療・看護必要度」の見直しの修正案を提示した。A・C項目への追加項目を絞り込んだほか、「地域包括医療病棟入院料」は該当患者の基準を緩和する見直しも実施。シミュレーションの結果、該当患者割合の算出において内科系症例が多い病棟が不利になる不合理の是正効果が確認できたことから、この方向での見直しが了承された。
一般病棟用の看護必要度について次期改定では、救急搬送による入院の大半を内科系症例が占める点に着目し、A・C項目に内科系症例で実施頻度が高い診療行為等の追加と救急搬送受入件数を指標化した値を該当患者割合に加算し、底上げする見直しを行う。
11月の当初案から、①A・C追加項目から入院外で実施・処方される割合が高い薬剤等と、比較的実施が容易で診療行為に影響を与える恐れがある処置を除外、②「地域包括医療病棟入院料」の該当患者の基準を現行の「A3点以上、A2点以上かつB3点以上、C1点以上のいずれか」から「A2点以上またはC1点以上」に緩和▽救急搬送受入による加算割合の上限を各入院料の該当患者割合の概ね1/2になるように設定─する修正を実施した。
救急搬送受入による加算割合の算出の際に病床当たりの年間救急搬送件数に乗じる係数は、0.005に設定。シミュレーションでは、「急性期一般入院料1」、「地域包括医療病棟入院料」とも、手術なし症例(内科系症例)が多い病院の中でも病床数当たりの救急搬送数の多い病院の該当患者割合が平均値・中央値とも大きく増加することが確認された。
■該当患者割合の基準値見直しでは各側の意見に大きな開き
修正案の了承を受け、今後は該当患者割合の基準値見直しに焦点が移るが、各側の意見には大きな開きがあり調整が難航しそうだ。
診療側の江澤和彦委員(日本医師会常任理事)は、病院経営の悪化に拍車がかかることのないよう、「これまでのような適正化は厳に慎むべき」と主張。特に地域包括医療病棟については、基準の緩和により届出を後押しするべきとの考えを示した。これに対して支払側の松本真人委員(健康保険組合連合会理事)は急性期機能の集約化などを図る観点から、見直しによる該当患者割合の上昇分を反映させる形での基準値引上げを強く求めた。