中央社会保険医療協議会総会は12月19日、残薬対策についても議論した。この中で厚生労働省は処方箋様式を見直し、医師が残薬を確認した際の取り扱いを記載している場合は薬局での処方日数調整を可能にすることなどを提案した。
厚労省は①残薬の発生抑制、②残薬の確認、③残薬解消─の3つの視点から残薬対策の具体案を提示した。
①では複数疾患を有する「地域包括診療料・加算」の算定患者は、他の患者に比べて処方薬剤種類数が多い傾向にある点に着目。「地域包括診療料・加算」の算定に当たって、電子処方箋管理サービスを活用した処方薬の把握・管理を求めることを提案した。現行は「地域包括診療料・加算」算定対象患者が入所・入院した場合に限られる「薬剤適正使用連携加算」の対象範囲を拡大し、他院にも通院する患者の薬剤種類数が他院との連携によって減少した場合を新たに評価する案も提示した。
②では、訪問看護の実施時に残薬を発見して医師や薬剤師に情報提供した場合などの評価を検討課題に挙げた。③では、医師の事前指示があれば薬局が残薬を確認した患者の処方日数を調整できるよう、処方箋様式を見直すことを提案した。
■処方箋様式の見直しでは賛否割れる、「薬剤適正使用連携加算」は対象範囲拡大へ
診療側の江澤和彦委員(日本医師会常任理事)は処方箋様式の見直しについて、「医師が処方する期間をむやみに延ばしてしまう制度を設けることこそが残薬解消に逆行する」と反対する姿勢を表明。「地域包括診療料・加算」で電子処方箋管理サービスを活用した処方薬の把握・管理を求める案にも、「オンライン資格確認をすることですべての医療機関が薬剤情報を把握できるので、あえて議論する必要性はないと考える」と否定的見解を示した。
一方、支払側の松本真人委員(健康保険組合連合会理事)は処方箋様式の見直しに賛同。「地域包括診療料・加算」算定患者における残薬対策では、電子処方箋管理サービスを活用した服用状況や残薬の確認の要件化や「地域包括診療料・加算」の算定患者を7剤投与の減算規定の対象外とする現行ルールの廃止などを求めた。
「薬剤適正使用連携加算」の対象範囲拡大への反対意見はなかった。