質問
オンライン資格確認や電子処方箋などの対応を進めているものの,業務が効率化しているという実感を持てずにいます。クリニックでDXを推進したいと考えているのですが,どのように取り組めば,業務の効率化につながるのでしょうか。
回答
国が進める医療DXと,自院の運用の効率化のためのDXをわけて考える必要があります。最近では,DXを推進するための様々なツールやサービスが登場しており,AIの活用も進んでいます。自院の課題解決に適したツールやサービスを選択すること,無理なく少しずつ,取り組みを継続することが,DXによる成果を出す上では重要です。
医療・福祉業界では,DXに取り組む事業所の割合が10%未満で,他の業界に比べて進んでいません。最近では,クリニックの現場業務で活用できる様々なツールやサービスが続々と登場しています。クリニックの経営においても,人材不足や人件費の高騰が進む中,経営改善のために,DXによる生産性向上が期待されます。
近年,「DX」という言葉が飛び交っていますが,DXを自院の経営にどう活かすべきか,悩んでいるクリニック経営者の方も多いのではないでしょうか。総務省の調査1)の結果を見ると,医療・福祉産業ではDXに取り組んでいる事業所の割合が10%未満で,まだまだ取り組みが進んでいない群に位置づけられています。
今回は,医療機関におけるDXを,以下の2つに便宜的にわけて表現します。
医療DX:一般的に使われる用語で,医療制度・医療情報基盤の枠組みの中でのDXの取り組みを指します。
クリニックDX:今回,説明のために定義する用語で,クリニックの業務に関する構造的転換による生産性向上をめざすDXの取り組みを指します。
この2つの違いを明確にし,主に後者に着目して,明日から取り組める具体的なDXの進め方について解説します。