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補充収縮の応用/Escape beats:further applications[Dr.ヒロの学び直し!心電図塾(第88回)]

登録日: 2025.12.05 最終更新日: 2025.12.05

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以下の条件で総合的に診断(心房細動の場合)

①最長かつ(ほぼ)同一なR-R間隔が2つ以上ある

②補充中枢の自動能(レート)相応のタイミング

③房室伝導時のQRS波形との比較


皆さん,ごきげんよう。新年も間近に控えた今回,扱うテーマは,前回に引き続き「補充収縮」(escape beat)です。“年内ラス2”の講義になりますので,今回も魅力的な心電図のお話ができればと思います。

前回は,「期外収縮」との違いから話を始め,放っておけない心停止を未然に防いでくれる“安全網”,ないし“お助け船”なんだと説明しました。心停止事故を“停電”にたとえれば,補充収縮を“非常灯”のような感じでイメージしておくのもよいでしょう*1

前回の話では,基本調律が“サイナス”(洞調律)である場合を想定していました。本来予想される“普通の”R-R間隔に比べて,だいぶ長いタイミングで出現するのが,心電図における補充収縮の特徴でした。“しびれを切らす”,まさにそんな感じですね。

ただ,“普通”(のR-R間隔)がわかるのは,洞調律の周期が基本的に(ほぼ)一定だからです。これが一定しない状況ならどうしますか? 真っ先に思いつくのが,“絶対性不整脈”というアダ名のある心房細動(AF)です。単純に考えて,困りますよね…。

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