元来はぶどう膜(虹彩・毛様体・脈絡膜)に炎症の主座がある疾患の総称であったが,現在では眼内に炎症を生じる疾患を指すことが多い。ぶどう膜炎は,原因,炎症のタイプ,炎症の部位によって分類され,治療法の選択はこれらに大きく影響される。世界各国からの統計をまとめた報告では,ぶどう膜炎の年間新規発症患者数は10万人当たり17〜52人,有病率は10万人当たり38〜714人である1)。
▶診断のポイント
細隙灯顕微鏡や眼底鏡を用いて眼内に炎症所見を確認することが基本である。広角眼底カメラ,光干渉断層計,蛍光眼底造影検査,レーザーフレアメーターの情報も重要である。
