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特発性ネフローゼ症候群[私の治療]

登録日: 2025.11.06 最終更新日: 2025.11.06

西野智彦 (西野こどもクリニック,帝京大学医学部附属病院小児科)

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高度蛋白尿(夜間蓄尿:40mg/時/m2以上,または早朝尿:尿蛋白クレアチニン比2.0g/gCr以上)と低アルブミン血症(血清アルブミン2.5g/dL以下)を同時に満たす状態がネフローゼ症候群であり,その中で明らかな原因疾患を認めないものが,特発性ネフローゼ症候群(idiopathic nephrotic syndrome:INS)と定義される。

▶診断のポイント

小児ネフローゼ症候群におけるINSの割合は約90%と高率であるが,約10%存在する糸球体腎炎といった原因疾患に伴うネフローゼ症候群が除外された上で,診断に至ることに留意する。そのため,非典型的な発症や治療経過である場合は,遺伝子異常なども考慮する必要がある。初発INS患児の多くは,急激な体重増加や浮腫を主訴に来院し,脂質異常症(高コレステロール血症)を伴う。


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