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非血縁者間移植における,HLA遺伝子型判定(DPB1)不適合の意義とドナー選択について

登録日: 2025.11.05 最終更新日: 2025.11.11

諫田淳也 (京都大学大学院医学研究科血液・腫瘍内科学 講師) 森島聡子 (中部さい帯血バンク研究部部長)

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本邦における非血縁者間造血細胞移植(UR-HCT)において,HLA遺伝子型判定(DPB1)不適合の意義は実際どの程度あるのでしょうか。また,不適合の有無により,ドナー選択を変更する必要はありますでしょうか。あるいは移植片対宿主病(graft versus host disease:GVHD)予防法の変更のみで対応可能でしょうか。
中部さい帯血バンク・森島聡子先生にご解説をお願いします。

【質問者】

諫田淳也 京都大学大学院医学研究科血液・腫瘍内科学 講師


【回答】

【選択したドナーで,適切なGVHD予防法を用いて移植は可能である】

本邦におけるUR-HCTでは,患者とドナーのHLA-A,-B,-C,-DRB1の遺伝子型情報に基づき,ドナーが選択されています。本邦の非血縁者間骨髄移植(UR-BMT)で,後方視的に患者とドナーのHLA-A,-B,-C,-DRB1,-DQB1,-DPB1のタイピングを実施して,すべての座の適合および不適合ペアを含めた解析では,HLA-DPB1不適合は急性GVHDの発症リスクの上昇や,白血病再発リスクの低下と関連しますが,生存へは影響しません1)


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