検索

×
絞り込み:
124
カテゴリー
診療科
コーナー
解説文、目次
著者名
シリーズ

筋クランプ(こむら返り)[私の治療]

登録日: 2025.11.04 最終更新日: 2025.11.04

荒畑 創 (大牟田病院脳神経内科医長)

お気に入りに登録する

下肢に多くみられる限局性,有痛性の筋の痙攣を筋クランプ(こむら返り)と呼ぶ。この現象は健常者でも激しい運動や負荷のかかる運動,過度の発汗後などに起こる。しかし,繰り返しみられる場合は基礎疾患によるものであることが多い。基礎疾患としては,甲状腺機能障害,糖尿病,腎機能障害,肝硬変,ナトリウム・カリウムなどの電解質異常,神経筋疾患などが知られている。

▶診断のポイント

こむら返りを訴える患者は,外来受診時,既に症状がおさまっていることが多い。また,球脊髄性筋萎縮症やテタニーなどの筋の不随意運動を“こむら返り”と表現することも少なくない。患者が症状を正確に話すことができるように時間を長めにとるなど,余裕を持った問診が診断には大切である。最近服薬を始めた薬剤についての質問により薬剤性のこむら返りの鑑別も可能となる。


1 2