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リンパ脈管筋腫症[私の治療]

登録日: 2025.11.01 最終更新日: 2025.11.01

坂東政司 (自治医科大学内科学講座呼吸器内科学部門教授)

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リンパ脈管筋腫症(lymphangioleiomyomatosis:LAM)は,平滑筋様のLAM細胞が肺や体軸リンパ節などで増殖する全身性の難治性稀少疾患である1)。LAMは主に女性に発症し,肺に多発性囊胞を形成し,乳び胸水・腹水や腎血管筋脂肪腫(angiomyolipoma:AML)などを伴う。肺の囊胞性病変は緩徐に進行し呼吸機能低下を生じる。また,肺病変の進行度によらず気胸を合併する。

▶診断のポイント

米国胸部学会(ATS)/日本呼吸器学会(JRS)による公式診療ガイドライン2)や,厚生労働省の指定難病の診断基準(認定基準)に従い診断する。全身の臨床所見,画像所見,細胞診・病理組織学的所見に加え,結節性硬化症(tuberous sclerosis complex:TSC),腎AML,乳び胸水・腹水,後腹膜腔や骨盤腔のリンパ脈管筋腫の有無,血清VEGF-D値の測定などにより行う。


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