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糖尿病(小児)[私の治療]

登録日: 2025.10.20 最終更新日: 2025.10.20

髙谷具純 (獨協医科大学埼玉医療センター小児科教授)

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小児慢性特定疾病登録者数の調査では,小児の糖尿病の約80%が1型糖尿病であり,約20%が2型糖尿病である。頻度は低いが,若年発症成人型糖尿病(maturity onset diabetes of the young:MODY)など,その他の特定の機序や疾患による糖尿病も存在する。

▶診断のポイント

【症状】

小児では口渇,多飲,多尿,体重減少などの糖尿病特有の症状を伴って発症することが多い。小児の場合は夜尿で気づかれるケースもある。

【検査】

血糖値が以下のいずれかに該当する場合〔空腹時血糖値126mg/dL以上,随時血糖値200mg/dL以上,経口ブドウ糖負荷試験(糖負荷量1.75g/kg,上限75g)の2時間値200mg/dL以上〕,およびHbA1cが6.5%以上の場合,「糖尿病型」とする。同一の採血で血糖値,HbA1cともに「糖尿病型」を満たした場合,「糖尿病」と診断する。いずれか一方の基準を満たした場合は,再度検査し診断を確定する。血糖値が「糖尿病型」で,糖尿病の典型的症状(口渇,多飲,多尿,体重減少)の存在または確実な糖尿病網膜症の存在があれば,初回検査で「糖尿病」と診断できる。


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