検索

×
絞り込み:
124
カテゴリー
診療科
コーナー
解説文、目次
著者名
シリーズ

アレルギー性真菌性鼻副鼻腔炎[私の治療]

登録日: 2025.10.10 最終更新日: 2025.10.10

山田武千代 (秋田大学大学院医学系研究科耳鼻咽喉科・頭頸部外科学講座教授)

お気に入りに登録する

アレルギー性真菌性鼻副鼻腔炎(allergic fungal rhinosinusitis:AFRS)は,真菌に対するアレルギー反応として発症し,アスペルギルスの場合などではアレルゲンが体内で増殖するユニークな疾患である。鼻副鼻腔粘膜や鼻茸中に著明な好酸球の浸潤をきたす再発率の高い鼻副鼻腔炎である。慢性鼻副鼻腔炎のエンドタイプではtype 2(またはtype 2を含む混合型)に分類される。片側性と両側性が存在する。難治性鼻副鼻腔炎,好酸球性鼻副鼻腔炎の合併を念頭に置く必要がある。

▶診断のポイント

浸潤型鼻副鼻腔真菌症を除外し,鼻汁,鼻閉,嗅覚障害,後鼻漏などの症状が3カ月以上持続する慢性疾患であること,真菌に対するアレルギーの証明(真菌特異的IgE値上昇など),中鼻道あるいは中鼻甲介の浮腫・ポリープ,CTまたはMRI所見,アレルギー性ムチンの存在(真菌,好酸球の浸潤,Charcot-Leyden crystalsを確認)で病態を確認し診断する。


1 2