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ペニシリン耐性肺炎球菌感染症[私の治療]

登録日: 2025.10.14 最終更新日: 2025.10.14

宮入 烈 (浜松医科大学小児科学講座教授)

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ペニシリン耐性肺炎球菌(penicillin resistant Streptococcus pneumoniae:PRSP)による感染症である。副鼻腔炎,中耳炎,肺炎などの気道感染症については,感受性菌と比べて予後に差はないとされるが,髄膜炎については予後の悪化がみられる。小児に対する結合型肺炎球菌ワクチンによって,耐性の割合が高かった血清型が減少したことによりPRSP感染症は減少した。

▶診断のポイント

感染部位を反映する検体(肺炎:喀痰,髄膜炎:髄液,菌血症:血液)のグラム染色および培養検査を行い,結果に基づいて診断する。PRSPの定義は,ペニシリンGに対する最小発育阻止濃度(MIC)によって決められ,検出された部位によって解釈が異なる()。


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