非運動症状(嗅覚異常,REM睡眠行動異常症,便秘等)で発症し,一側に寡動,固縮,静止時振戦が起こり,小刻み歩行や姿勢反射障害を合併し全身に波及・進行する。薬物療法によっても徐々に日内の悪化変動(ウェアリング・オフ症状)が抑制できなくなり,ジスキネジア,幻覚・精神症状のコントロールも難しくなる。
▶治療の考え方
薬物療法だけでなく運動(療法)の習慣化,ADL調整〔訪問リハビリテーション(以下,リハ)〕,介護保険リハ,集団外来リハ(H006難病患者リハビリテーション料),集中リハ入院等を実施する。ジスキネジア,幻覚・精神症状がなければ薬物療法を十分に行い,運動機能を最大化する。ウェアリング・オフ時間は十分休息させ,オン時間に食事,運動,余暇活動をしてもらう。栄養補助によりるい痩を予防する。栄養補充と投薬を胃瘻から行うと症状全体の改善が得られることがある。