本連載では,医師限定オンラインサロン「ドクターズチャート」の代表であるMM先生,よいこはこいよ先生に,ドクターズチャート内での話題をもとに,イマドキの開業・開業医について語って頂きます。
MM:ドクターズチャート代表。開業10年以上の医療法人理事長。Ph.D.。 Xフォロワー2万人。
Xアカウント: @medpractitioner
よいこはこいよ:ドクターズチャート代表。医学博士,内科医,クリニック院⻑。Xフォロワー1万人。
Xアカウント: @practitioner_11
4000名の開業医/準備医師が参加する情報交換型オンラインサロン
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――今回は,クリニック開業医として働く上で,関わりのある病院とどのように付き合っていくのかを,開業の際の話から,その後の日常診療での接点まで,語って頂きます。
開業するなら,勤務病院の近く?遠く?
よいこはこいよ(以下,よいこ) まず,開業するときに一番悩むのは,勤めていた病院の近くにするか,まったく離れた場所にするか,ですよね。僕はまったく離れたところで落下傘開業しました。病院の近くで開業した先生を「羨ましいな」と思いながら,2年ぐらい過ごした経験があります。
MM そうなんですか。病院の近くで開業した先生の立ち上がりが良かったのを見ていたんですか?
よいこ 実際に見てはいないんですけど,想像で「近くなら立ち上がりが良いんだろうな」と。自分はゼロから患者さんを集めていったので,その羨ましさはずっとありましたね。
MM 僕も完全に落下傘開業です。県をまたいでいます。診療科にもよると思いますが,マイナー科は病院とクリニックでは扱う疾患が違うので,勤務病院の近くで開業する必要性は少ないですね。だから落下傘開業で始める先生が多い印象です。ただゼロスタートになるのは確かです。それと,僕は逆に,しがらみのない場所で開業したいという気持ちもありました。勤務病院の近くだと先輩方に気を遣ったり,医会の仕事が回ってきたり,自由になりたいのに,また縛られる。だから全然違うエリアで始めるのもいいかなと考えました。
よいこ 診療科の特性は大きいですね。急性期中心か,慢性期中心かという軸でも違ってくる。僕は病院でバリバリやったあとに専門を活かして頑張ろうと思って開業したけど,いざやってみると,意外と専門外の患者さんが多かったんです。