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脾腫[私の治療]

登録日: 2025.05.09 最終更新日: 2025.09.20

厚川正則 (日本医科大学付属病院消化器・肝臓内科准教授)

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脾腫とは脾臓が腫大した状態であり,原因疾患は感染や炎症(伝染性単核球症,結核,SLE,サルコイドーシスなど),血液疾患(白血病,悪性リンパ腫など),代謝異常(アミロイドーシス,ゴーシェ病など),うっ血(主に肝疾患に伴う門脈圧亢進症や血栓・腫瘍による門脈や皮静脈の閉塞)など多岐にわたる。

▶診断のポイント

脾臓の大きさは個人差が大きく,若年者や妊娠可能女性では生理的に脾臓が腫大している場合もあることに注意が必要である。CT,MRIや腹部超音波検査などによる診断が一般的であるが,実臨床においては簡便かつ非侵襲的な検査として腹部超音波検査を用いて評価されることが多い。脾臓の長径×短径を求めるspleen indexが40cm2以上である場合に脾腫と診断される。また,「腹部超音波検診判定マニュアル」1)では脾臓を長軸像で描出した際に最大径が10cm以上の場合を脾臓腫大と判定するとしている。


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