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感謝を込めて〜日本の医療の未来に向けたメッセージ〜[プライマリ・ケアの理論と実践(203)]

登録日: 2024.09.12 最終更新日: 2026.02.21

丸山 泉 (前・日本プライマリ・ケア連合学会理事長)

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丸山 泉 (前・日本プライマリ・ケア連合学会理事長)

PROFILE
1975年久留米大卒。89年医療法人豊泉会理事長,96年社会福祉法人弥生の里福祉会理事長。2012~19年3月まで日本プライマリ・ケア連合学会理事長を務める。


手元に,本連載の前半をまとめた書籍,『プライマリ・ケアの理論と実践』がある。数年にわたって多くの執筆者によって連載され,連載の後半も2冊目の単行本として刊行予定と聞いた。まずは執筆者と,監修の日本プライマリ・ケア連合学会の担当者に感謝を申し上げたい。私が日本プライマリ・ケア連合学会の理事長を務めていたときにスタートした企画だからだろう,一文を寄せる機会を頂いた。

プライマリ・ケアは守備範囲が広く,実践という無数の各論が綾なす中で形成され,肉づけされてきた理論があり,臓器別,疾患別とは異質な面を多く有している。網羅的な本企画によって,プライマリ・ケアが意味するものが,単なるキュアのファーストコンタクトではないこと,その発展は時代の要請であることを,ご理解頂けたと思っている。さらに言えば,わが国において,その明確な位置づけがいささか遅きに失していることもつけ加えたい。

プライマリ・ケアは実践によって試されながら,異なる条件下での無数の実践の有機的な呼応によって,創発的に理論が形成される。実践の最前線は患者や家族が有する「文脈」であり,彼らが発する「言葉」である(それは死者をも含む)。最後方は臓器や疾患をきわめた医師をはじめとする専門職との互角の意見交換である。実践と理論構築の反芻における時間軸は特に大切とされる。

加えて外からの試練もいまだ大きい。実はイノベーティブであるがゆえに,実績を背景にした現状との戦いであり,立ちはだかる壁は厚く高い。だが,それを繰り返してこそわが国のプライマリ・ケアは間違いなく強靱なものになっていく。

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