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(2)NSAIDsによる心血管障害[特集:胃腸障害以外にもあるNSAIDs持続投与の問題点]

登録日: 2018.10.15 最終更新日: 2025.09.20

東 直人 (兵庫医科大学内科学リウマチ・膠原病科講師)

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非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)による心血管系への影響,血圧上昇は,従来の非選択的NSAIDs,シクロオキシゲナーゼ(COX)-2選択的阻害薬ともに生じうる

NSAIDsは高齢者で使用頻度が高い。高齢者は複数の医療機関を受診していることが多く,他の医療機関での病状経過や投薬内容を把握しておく必要がある

1. NSAIDsの作用機序とシクロオキシゲナーゼ選択性

非ステロイド性抗炎症薬(nonsteroidal anti-inflammatory drugs:NSAIDs)はシクロオキシゲナーゼ(cyclooxygenase:COX)活性を阻害し,プロスタグランジン(prostaglandin:PG)の産生を抑制することで消炎鎮痛効果を発揮する。COXには2つのアイソザイムがある。COX-1はほとんどの細胞に構成的に発現し,COX-2は炎症部位の細胞において誘導される。従来のNSAIDs(非選択的NSAIDs)はCOX-1とCOX-2の両者を抑制するが,COX-2選択的阻害薬はCOX-1を阻害しない1)~3)(図1)。NSAIDsではこれらの薬理作用に起因する種々の副作用がみられるが,本特集では心血管障害について概説する。

  

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