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[あなたの患者対応、ホントに大丈夫?—日々押し寄せる院内クレームの解決術③]トラブル事例その2<支払い篇>

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  • ケース② 診断書料の説明 
    「たかだか数行の診断書なのに、なんでこんなに高いんだ!」

    Q:どう対応する?

    ①記載内容に関しては作成した医師に全責任が及ぶので、診断書の作成料が高くなるのは致し方ありません

    ②この料金は当院で設定した料金であり、妥当だと思っております

    ③医師会からの指導で統一した料金となっています

    ④決して近隣の病院と比べて高いとは思いませんが


    対応のポイント:あらかじめ料金一覧表の院内掲示を

     文書内容に対する医師の責任の重さに鑑み、堂々と患者に請求する姿勢が大切。また独占禁止法違反になるため、他院と統一料金にはできないことも説明する必要がある。

     一番のトラブル回避策はあらかじめ料金一覧表を院内掲示し、依頼時にしっかり説明することだろう。

    A:良い対応/悪い対応

    ①:○

    ②:△

    ③:×

    ④:×


    文書料=文書作成手数料

     医師は自分の作成した文書の内容に関して、道義的責任はもとより、時には民事・刑事上の責任まで負うことがある。こうした責任が伴う文書だからこそ、それに見合う作成手数料が各医療機関の裁量で設定されているのだ。

     発行時に患者が「そんなに高いならいらない」と支払いを拒否した場合でも、専門家による高度な内容の文書作成手数料金であること、交付に関係なく料金が発生することを説明し、正当な行為として請求することが大切だ。


    大江和郎 編著『もつれない患者との会話術〈第2版〉』 
    実際に寄せられた89事例のクレームから、医療機関が取るべき対応やその法的根拠を解説している。

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