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重症薬疹の診療:最近の動向

No.4702 (2014年06月07日発行) P.59

片山一朗 (大阪大学皮膚科教授)

登録日: 2014-06-07

最終更新日: 2016-10-26

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薬剤による皮膚の障害は薬疹と呼ばれるが,早期診断による原因となる薬剤の特定と中止が重要である。日常診療においては,臨床像が多彩で的確な診断を下すことは必ずしも容易ではない。人口の高齢化に伴い,一人の患者に処方される薬剤も増加する傾向がみられ,その中から原因薬剤を特定することや,その薬剤の中止の是非に苦慮することも多い。
最近,厚生労働省研究班から,SJS(Stevens Johnson syndrome), TEN(toxic epidermal necrolysis),DIHS (drug induced hypersensitivity syndrome)などの重症薬疹のガイドラインが提示された。新規の薬疹の中で特に抗てんかん薬(ラモトリギンなど)やC型肝炎治療薬(テラプレビルなど)によるSJS,分子標的治療薬(TNF阻害薬)によるparadoxical reaction,EGFR阻害薬によるざ瘡様発疹や爪郭炎などが問題となっている。
台湾ではカルバマゼピンによるSJS型重症薬疹とHLA-B*1502との関連性が示唆され,そのHLAハプロタイプ保持者への薬剤投与を中止したことで,重症薬疹の発症が著明に低下したとの報告がある。わが国ではHLA-A*3101との関連性が報告されている。
また最近のトピックスとして,食品中に含まれる金属類やサプリメントによる全身性の発疹,非ステロイド消炎鎮痛薬貼付剤による光線過敏症も,薬疹の病因論から診断や治療を考えていく必要がある。

【参考】

▼ 塩原哲夫:アレルギー総合ガイドライン2013. 西間三馨, 他監. 協和企画, 2013, p336-54.
▼ 小豆澤宏明:日医師会誌. 2013;142(3):503-7.

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