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伝染性軟属腫(みずいぼ)[私の治療]

No.5048 (2021年01月23日発行) P.40

今福信一 (福岡大学医学部皮膚科学教室教授)

登録日: 2021-01-23

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  • 伝染性軟属腫は,伝染性軟属腫ウイルスの感染による主に小児の皮膚疾患である。皮膚に単調な丘疹が多発し,小児の間で伝染して増殖するが,多くは自然治癒する疾患である。

    ▶診断のポイント

    視診上,主に幼児の軀幹,四肢に透明感のある白色の径1~3mm程度の半球状の丘疹が散在性に散発または多発する。大きさがそろった単調な形態をとるのが最大の特徴である。鑷子などでつまむと,薄い皮膜の下から白色蠟状の内容物を押し出すことができるのが特徴である。生活歴として,プール利用歴があればより強く疑われる。成人で疑われる場合は,免疫不全の病歴が重要となる。

    ▶私の治療方針・処方の組み立て方

    伝染性軟属腫は,皮膚から皮膚へ感染するウイルス感染症で,角質が薄く軟らかく,また肌を触れてじゃれ合うことが多い幼児に感染しやすい。良性のウイルス感染症で,最終的には自然治癒する。そのため治療方針は,患者・家族のQOLか,感染源となるか,の2点を考慮して親と相談して決定する。経過観察しても自然に治癒する場合がほとんどであるが,時期についてははっきりしない。自然治癒することから経過観察も正しい選択肢であり,欧米では特に治療しないのが一般的である。わが国でも小児科では治療しないことが多い。しかし,放置すると長期間治癒せずに徐々に増数し,搔破などでさらに増加すること,それらの子どもがプールや保育園などで感染源となること,治療としての摘除は比較的容易であり,それにより早い治癒が望めること,などの公衆衛生的観点から,わが国の皮膚科ではしばしば軟属腫摘除術が用いられる。処置には保険が適用されている(10箇所未満120点,10箇所以上30箇所未満220点,30箇所以上350点)。処置時には,可能なら局所麻酔薬を貼付して前処置をするのが望ましい。

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