日本メドトロニックは18日、同社が米国から輸入販売した植込型心臓ペースメーカー1158台について、未使用品の回収と使用中の患者に対する経過観察を実施すると発表した。特定のモード設定の下で心房センシングイベントを感知している最中に一定の条件が重なった場合、心房と心室のペーシングが一時停止する可能性があり、失神等の重篤な健康被害に至る恐れがあるとしている。
回収の対象とするのは、「メドトロニックAdapta DR」1037台、「同Adapta VDD」91台、「同Versa DR」30台の計3製品1158台。2017年7月28日~19年1月7日に、全国の医療機関など526施設に納入された。
同社および同社から報告を受けた東京都によると、ペーシングが一時停止する事象は海外において4件報告されているが、死亡等の重篤な健康被害の報告はなく、国内でも18日までに健康被害の発生報告はないという。
同社では、対象製品を使用中の患者については、不具合事象を防止するためのソフトウェアが供給開始されるまで、医師の判断に基づき、経過観察、モードの変更、デバイスの交換を検討するよう依頼している。