UBE/BESS/aFESS 2孔式内視鏡下脊椎手術テキスト
“第3の脊椎内視鏡⼿術”の日本語解説書!
目次
Ⅰ章 総論
1 biportal手術の位置づけと本邦導入の経緯
2 3種類の脊椎内視鏡の違い①MED・MELとの比較からみたUBEの評価
3 3種類の脊椎内視鏡の違い②UBEとFESSの違い
4 UBE導入時の注意事項
5 ワーキンググループからの立場,適正使用基準をふまえて
6 UBEのセッティング岡本直樹
Ⅱ章 手技の実際
1 UBEのヘルニア摘出術①interlaminar法
2 UBEのヘルニア摘出術②transforaminal法
3 UBEの除圧術①interlaminar法
4 UBEの除圧術②transforaminal法
5 UBEの除圧術③contralateral foraminotomy法
6 UBE trans-Kambin LIF
7 UBEにおける合併症について
8 ラーニングカーブ
Ⅲ章 aFESS
1 aFESS総論
2 aFESSでの除圧(interlaminar法)
1 biportal手術の位置づけと本邦導入の経緯
2 3種類の脊椎内視鏡の違い①MED・MELとの比較からみたUBEの評価
3 3種類の脊椎内視鏡の違い②UBEとFESSの違い
4 UBE導入時の注意事項
5 ワーキンググループからの立場,適正使用基準をふまえて
6 UBEのセッティング岡本直樹
Ⅱ章 手技の実際
1 UBEのヘルニア摘出術①interlaminar法
2 UBEのヘルニア摘出術②transforaminal法
3 UBEの除圧術①interlaminar法
4 UBEの除圧術②transforaminal法
5 UBEの除圧術③contralateral foraminotomy法
6 UBE trans-Kambin LIF
7 UBEにおける合併症について
8 ラーニングカーブ
Ⅲ章 aFESS
1 aFESS総論
2 aFESSでの除圧(interlaminar法)
序文
2孔式内視鏡下手術(unilateral biportal endoscopy:UBE)は,microendoscopy,完全内視鏡下脊椎手術(full endoscopic spine surgery:FESS)に続く第3の脊椎内視鏡下手術として,近年,わが国の脊椎外科において急速に浸透しつつある。カメラポータルとワーキングポータルを独立させるという発想は,単一のワーキングチャンネルを用いる他の脊椎内視鏡下手術と一線を画し,内視鏡下手術でありながら比較的自由度の高い器具操作を可能とする。
最も,microendoscopyからFESSへと,脊椎内視鏡下手術がより低侵襲の方向へ進んできた流れの中で,2箇所の皮切を要するUBEは,むしろ侵襲が増えうる術式である。正直なところ,我々も当初は抵抗を覚えた。しかし,皮切はカメラポータルで3mm,ワーキングポータルで6~7mm程度と最小限にとどまり,また,microendoscopyやFESSとは異なる有用性を備えていることが,応用するにしたがって明らかになってきた。今では,当財団においても着実に定着してきている。
UBEがわが国でこれほど急速に広まってきている背景には,操作性の良さや導入コストの低さ,そして低侵襲・内視鏡というキーワードへの患者の関心の高まりがあり,脊椎内視鏡下手術をめぐる環境そのものが,大きく変わりつつあることを感じている。
ここで強調しておきたいことがある。内視鏡下手術は確かに低侵襲手技のひとつであるが,手技という戦術のみが低侵襲であっても,手術戦略そのものが低侵襲でなければ,真の意味で低侵襲とは言えない。すなわち,可能な限り固定ではなく除圧を選択し,可能な限り少ない椎間レベルにとどめる。そうした戦略があって初めて,低侵襲手術と呼びうる。つまり,内視鏡を用いること自体が低侵襲を保証するものではない。当財団では,この考えを一貫した基本方針として日々の手術にあたっている。
本書は,UBEの手術手技のみを解説するものではない。総論では,UBEの位置づけを整理し,microendoscopyやFESSとの違い,導入時の注意事項や適正使用のあり方,機器のセッティングまでを扱った。続く手技の実際では,ヘルニア摘出術と除圧術について,interlaminar法・transforaminal法をはじめとする各アプローチを具体的に示し,さらにUBE-KLIFや合併症への対応にも紙幅を割いた。加えて,関連術式であるaFESS(assisted FESS)やUBEのラーニングカーブにも触れた。脊椎内視鏡下手術は,現在もなお進化の途上にあり,本書はbiportalを軸として,その全体像を俯瞰することを目指した。
biportalの脊椎内視鏡下手術に携わる,あるいはこれから携わろうとする医師にとり,本書が日々の診療と手術手技の向上に寄与する1冊となれば,監修者としてこれに勝る喜びはない。
2026年10月吉日
監修者 医療法人財団 岩井医療財団 理事長/岩井整形外科病院 院長 岩井宏樹
最も,microendoscopyからFESSへと,脊椎内視鏡下手術がより低侵襲の方向へ進んできた流れの中で,2箇所の皮切を要するUBEは,むしろ侵襲が増えうる術式である。正直なところ,我々も当初は抵抗を覚えた。しかし,皮切はカメラポータルで3mm,ワーキングポータルで6~7mm程度と最小限にとどまり,また,microendoscopyやFESSとは異なる有用性を備えていることが,応用するにしたがって明らかになってきた。今では,当財団においても着実に定着してきている。
UBEがわが国でこれほど急速に広まってきている背景には,操作性の良さや導入コストの低さ,そして低侵襲・内視鏡というキーワードへの患者の関心の高まりがあり,脊椎内視鏡下手術をめぐる環境そのものが,大きく変わりつつあることを感じている。
ここで強調しておきたいことがある。内視鏡下手術は確かに低侵襲手技のひとつであるが,手技という戦術のみが低侵襲であっても,手術戦略そのものが低侵襲でなければ,真の意味で低侵襲とは言えない。すなわち,可能な限り固定ではなく除圧を選択し,可能な限り少ない椎間レベルにとどめる。そうした戦略があって初めて,低侵襲手術と呼びうる。つまり,内視鏡を用いること自体が低侵襲を保証するものではない。当財団では,この考えを一貫した基本方針として日々の手術にあたっている。
本書は,UBEの手術手技のみを解説するものではない。総論では,UBEの位置づけを整理し,microendoscopyやFESSとの違い,導入時の注意事項や適正使用のあり方,機器のセッティングまでを扱った。続く手技の実際では,ヘルニア摘出術と除圧術について,interlaminar法・transforaminal法をはじめとする各アプローチを具体的に示し,さらにUBE-KLIFや合併症への対応にも紙幅を割いた。加えて,関連術式であるaFESS(assisted FESS)やUBEのラーニングカーブにも触れた。脊椎内視鏡下手術は,現在もなお進化の途上にあり,本書はbiportalを軸として,その全体像を俯瞰することを目指した。
biportalの脊椎内視鏡下手術に携わる,あるいはこれから携わろうとする医師にとり,本書が日々の診療と手術手技の向上に寄与する1冊となれば,監修者としてこれに勝る喜びはない。
2026年10月吉日
監修者 医療法人財団 岩井医療財団 理事長/岩井整形外科病院 院長 岩井宏樹