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jmedmook103

プライマリ・ケアで診る急性腹症

ガイドラインと実臨床をつなぐ診療の考え方

日常診療での悩みに答えるガイドラインのリアルな使い方を解説!

最新刊

◆ 2025年の『急性腹症診療ガイドライン』の改訂を踏まえ、プライマリ・ケア医やジェネラリスト、若手医師向けに急性腹症診療をわかりやすく解説。「帰してよいのか」「今CTは必要か」「専門医へ紹介すべきか」──実際の現場の悩みに答えるリアルな診療の考え方を紹介。
◆ 画像診断と超音波検査活用など、ガイドラインの最新トピックの紹介はもちろん、ガイドラインの原則を目の前の患者にどのように当てはめるか、その思考のプロセスを具体的に言語化。
◆ ガイドライン改訂に携わった委員や、改訂における議論を共有してきた臨床家の先生方による、ガイドラインをふだんの診療に落とし込むための1冊!

最新刊

◆ 2025年の『急性腹症診療ガイドライン』の改訂を踏まえ、プライマリ・ケア医やジェネラリスト、若手医師向けに急性腹症診療をわかりやすく解説。「帰してよいのか」「今CTは必要か」「専門医へ紹介すべきか」──実際の現場の悩みに答えるリアルな診療の考え方を紹介。
◆ 画像診断と超音波検査活用など、ガイドラインの最新トピックの紹介はもちろん、ガイドラインの原則を目の前の患者にどのように当てはめるか、その思考のプロセスを具体的に言語化。
◆ ガイドライン改訂に携わった委員や、改訂における議論を共有してきた臨床家の先生方による、ガイドラインをふだんの診療に落とし込むための1冊!

編者代表
三原 弘 (札幌医科大学医療人育成センター教育開発研究部門/医学部総合診療医学講座准教授)
小豆畑丈夫 (医療法人社団青燈会小豆畑病院病院長/日本大学医学部救急医学系救急集中治療医学分野臨床教授)
井上明星 (滋賀医科大学放射線科)
狩野謙一 (京都大学大学院医学研究科社会健康医学系専攻)
畠 二郎 (川崎医科大学総合臨床医学特任教授)
山田岳史 (日本医科大学消化器外科教授)
判型B5判 ページ数152 刷色カラー 版数初版 発行日2026年04月25日 ISBN978-4-7849-6703-2 付録無料の電子版が付属(巻末のシリアルコードを登録すると、本書の全ページを閲覧できます) 診療科
紙の書籍
税込4,400
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目次

第1章
1 診療ガイドライン改訂に対するよくある質問
2 開業医,プライマリ・ケア医,救急医が押さえておきたいポイント
3 一般外来における急性腹症で見逃しやすい病態の整理
4 診療ガイドラインがつなぐ日米外科診療の未来
5 高齢者急性腹症の現在地とこれから─診療ガイドライン改訂に寄せて
6 急性腹症診療の国際的動向と今後の診療ガイドライン作成方法論

第2章 最前線トピック
A 一般外来で遭遇する診断に迷いやすい急性腹症のシチュエーション
1 妊婦(特に妊娠中期・後期)の急性腹症
2 高齢者・認知症患者の腹痛診療
3 walk in外来受診する患者の腹痛
4 生活習慣病や服薬中の患者(抗凝固薬・糖尿病薬など)
B 画像診断と超音波検査活用のアップデート
1 超音波検査の「ここだけは押さえたい」検査適応とシチュエーション
2 単純CT・造影CTの選択と留意点― 急性腹症診療におけるCT活用の実際
3 妊娠可能年齢の女性や小児への放射線被曝リスクとMRIの位置づけ
4 救急超音波検査(POCUS)実践ガイド

第3章 疾患別トピック
A 見逃しリスクの高い病態
1 急性腸間膜虚血―見逃すと大変なことになる腹痛について
2 腹部大動脈瘤破裂
3 腸閉塞とイレウス・偽性腸閉塞の診断と見逃してはいけない疾患
4 婦人科疾患(卵巣茎捻転,異所性妊娠など)
B 超音波検査やCTが進展した領域
1 胆石・胆囊炎・胆管炎─ US,CT,MRCPの使いわけ
2 急性虫垂炎の診断アルゴリズム
3 尿管結石を疑った場合の新たな対応―予測スコア
4 腹腔内出血

第4章 “Common/Uncommon”を軸にした急性腹症の鑑別アプローチ
1 Common症例①:急性虫垂炎
2 Common症例②:十二指腸潰瘍穿孔
3 Common症例③:急性胆囊炎
4 急性腹症のUncommon症例

第5章 よくある疑問と悩みどころ
1 結論が出なかったテーマに対する私見:急性虫垂炎について
2 専門医が日頃よく質問される問い合わせ集

第6章 一般外来・救急現場での急性腹症対応フローチャートと症例検討
1 2-step methodのおさらい
2 アルゴリズムの提示

序文

巻頭言
急性腹症の診療は,日常診療の中でもとりわけ判断に迷いを伴う領域です。腹痛というありふれた症候の背後に,自然軽快する疾患から緊急手術を要する病態までが潜みます。「帰してよいのか」「今CTは必要か」「専門医へ紹介すべきか」─ こうした問いは,診療の現場で繰り返し私たちに突きつけられます。とりわけプライマリ・ケアの現場では,限られた情報と時間の中で意思決定を行わなければなりません。
『急性腹症診療ガイドライン』は,このような不確実性に向き合うための重要な道標です。2025年の改訂では,画像検査の適応や選択,妊婦や高齢者への配慮,検査指標の位置づけなど,臨床現場で実際に議論となる点が改めて整理されました。しかし,診療ガイドラインはあくまで原則を示すものです。目の前の患者にどう当てはめるかは,臨床医の思考にゆだねられています。
本書は,診療ガイドラインの解説書ではありません。改訂に携わった委員,あるいはその議論を最も身近に共有してきた臨床家が,プライマリ・ケアの現場で実際に迷いやすい局面に焦点を当て,考え方の道筋を示すことを目的としました。どのように病歴を組み立てるか,どのタイミングで画像検査を選択するか,経過観察をどう位置づけるか ─ その思考のプロセスを具体的に言語化することを試みています。
そして本書そのものも,診療ガイドライン作成の営みの一部にほかなりません。診療ガイドラインは,1冊の書籍として完結するものではなく,文献調査や委員会での討論のみで成立するものでもありません。現場での実践,読者の皆様との意見交換,寄せられる疑問や批判,さらには新たな臨床研究への挑戦─ そのすべてが,次期改訂へとつながる重要なプロセスです。既に次の改訂に向けた準備は始まっています。本書を手に取られた皆様は,もはやその担い手の一人です。本書が日常診療の一助となるとともに,より良い急性腹症診療をともに築く契機となれば幸いです。
2026 年3 月
札幌医科大学医療人育成センター教育開発研究部門/医学部総合診療医学講座准教授
三原 弘