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jmedmook100  フレーミングでとらえる臨床推論

論理的思考で診断に迫る

分析的診断推論の考え方がイチからわかる!

jmedmook100  フレーミングでとらえる臨床推論

◆ 既存の臨床推論における「フレームワーク」や診断をテーマとした書籍の内容は症候学の解説や難症例の解説であることが多く、「何を問題と定義するか」(フレーミング)の部分を論理的・具体的・平易に解説した書物は少ないのが現状です。
◆ 本書では臨床推論、中でも分析的診断推論の手法を一般化してわかりやすく解説。臨床推論の一般化された「型」をあえて示し、有効で効率的な情報取得の戦術,陥りがちな誤謬を紹介します。
◆ 臨床推論の「型」あるいは「理論」を知ることで、自身の推論を言語化できるようになり、ひいては診断が早く上達することが期待できます。
◆ 診断・推論に自信が持てない先生や研修医などに特にお勧めの、自身の推論スタイルを身につけるための1冊です!

◆ 既存の臨床推論における「フレームワーク」や診断をテーマとした書籍の内容は症候学の解説や難症例の解説であることが多く、「何を問題と定義するか」(フレーミング)の部分を論理的・具体的・平易に解説した書物は少ないのが現状です。
◆ 本書では臨床推論、中でも分析的診断推論の手法を一般化してわかりやすく解説。臨床推論の一般化された「型」をあえて示し、有効で効率的な情報取得の戦術,陥りがちな誤謬を紹介します。
◆ 臨床推論の「型」あるいは「理論」を知ることで、自身の推論を言語化できるようになり、ひいては診断が早く上達することが期待できます。
◆ 診断・推論に自信が持てない先生や研修医などに特にお勧めの、自身の推論スタイルを身につけるための1冊です!

吉田心慈 (国立病院機構東京医療センター総合内科)
判型B5判 ページ数168 刷色カラー 版数初版 発行日2025年10月25日 ISBN978-4-7849-6700-1 付録無料の電子版が付属(巻末のシリアルコードを登録すると、本書の全ページを閲覧できます) 診療科
紙の書籍
税込4,180

この商品は予約商品となりますので、ご発送は発売後となります。

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目次

序章
1 はじめに
2 臨床推論って何だ?

第1章診断推論の理論的背景
二重過程理論と認知バイアス

第2章分析的診断のステップ
1 ステップ① フレーミング(問題定義,症候群化)
2 ステップ② 網羅的鑑別リストの作成
3 ステップ③ 鑑別リストに順位づけ
4 ステップ④ 適切な検査の施行と結果の解釈
5 ステップ⑤ 適切な経過観察

第3章分析的診断のステップ適用の具体例

第4章ノイズの制御

ケーススタディ
1 命名事故
2 Time will tell
3 Time is money
4 取らぬリンパの皮算用
5 百聞は一見に如かず
6 痛いのはどこ?
7 ジキルとハイド
8 何かが違う
9 群盲象を評す
10 アマゾン川
11 Fill in the missing piece
12 違う,そこじゃない
13 虚心坦懐
14 プロブレムの海で溺れる
15 本丸を攻める

序文

巻頭言
巻頭言だが,全体を一通り書き終えた後にこの文章を書いている。あとがきのようなものである。
本書は臨床推論,中でも分析的診断推論の手法を一般化して語ることを目標にした。執筆することで筆者自身の診断推論を省察する機会が多くあったし,本書で述べた「理論」の実際の適用についても多くのことを考えた。書いているうちに考えが変化する部分もあったし,何より自分が述べていることに自信がなくなっていった。
分析的診断とかシステム2とか言っても,実際にはパターン認識で診断していて,そこに後づけで理屈をこねているだけなのではないか。本当にこの内容を日常の診断推論に落とし込めるのか。情報取得制限などは,むしろ読んだ人(特に初期研修医)を混乱させ,診断力を低下させるようなことにならないだろうか……。書き進めれば進めるほど迷いは大きくなり,世の中に出すような文章ではないと思う日も多かった。
それでも,筆者には診断が得意だという一応の自負はあるし,自分の推論を言語化することに取り組んできたという自負もある。よいフレーミングがなされることや,ノイズが適切に制御されることが診断にとってきわめて重要であることには確信が持てる。だから,本書を読むことで部分的にでも「腑に落ちた」とか「靄が晴れた」と感じてもらえるチャンスはあるのではないかと思い直し,(締め切りに遅れながら)何とか書き上げることができた。
本書は教科書ではなくエッセイである(実際,記述の根拠になるような文献の引用はほとんどしていない,というかできていないので,これを教科書とは呼べない)。一臨床医の個人的な考えとして読み,読者自身の考えと比較して,おおいに批判して頂きたい。
内容に共感できてもできなくても,本書が診断推論を意識するきっかけ,日々の診断を振り返るきっかけになればよいと思う。万一それで読者の診断能力が向上するようなことがあれば望外の喜びである。
2025 年9 月
国立病院機構東京医療センター総合内科
吉田心慈