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たんぽぽ先生の 在宅医療パターンブック

現場で迷わない26のケース対応

著者が経験してきたよくある事例を26のパターンに整理!

最新刊

本書は,筆者がこれまで経験してきたよくある在宅医療の事例を26のパターンに整理し,本人・家族・医療介護チームがどう関わるべきかという方針を,できる限りわかりやすく提示しています。
掲載している事例は,すべて筆者と患者さんやご家族とのやりとりも詳細に記載されています。パターンにまとめつつも,個別のケースに対する課題の抽出や,筆者ならではの考察がなされています。
在宅医の先生方はもちろん,看護師,介護士,ソーシャルワーカー,管理栄養士,言語聴覚士など,在宅医療で患者さん,ご家族とかかわるすべての医療従事者の方に,読んでいただけましたら幸いです。

本書「はじめに」より―― 一見,難しいと感じるケースでも,振り返ってみると以前に似たような場面を経験しているということは少なくありません。人の最善は一人ひとり異なり,本人の状況や思いを丁寧に汲み取りながら柔軟に対応することが大切なのは言うまでもありません。しかし,行き当たりばったりの対応を繰り返すのではなく,これまでの経験をひとつの「パターン」としてとらえ,支援者としての確固たる方針を持っておくことができれば,困難な場面でも落ち着いて,自信を持って関わることができます。

最新刊

本書は,筆者がこれまで経験してきたよくある在宅医療の事例を26のパターンに整理し,本人・家族・医療介護チームがどう関わるべきかという方針を,できる限りわかりやすく提示しています。
掲載している事例は,すべて筆者と患者さんやご家族とのやりとりも詳細に記載されています。パターンにまとめつつも,個別のケースに対する課題の抽出や,筆者ならではの考察がなされています。
在宅医の先生方はもちろん,看護師,介護士,ソーシャルワーカー,管理栄養士,言語聴覚士など,在宅医療で患者さん,ご家族とかかわるすべての医療従事者の方に,読んでいただけましたら幸いです。

本書「はじめに」より―― 一見,難しいと感じるケースでも,振り返ってみると以前に似たような場面を経験しているということは少なくありません。人の最善は一人ひとり異なり,本人の状況や思いを丁寧に汲み取りながら柔軟に対応することが大切なのは言うまでもありません。しかし,行き当たりばったりの対応を繰り返すのではなく,これまでの経験をひとつの「パターン」としてとらえ,支援者としての確固たる方針を持っておくことができれば,困難な場面でも落ち着いて,自信を持って関わることができます。

永井康徳 (医療法人ゆうの森たんぽぽクリニック)
判型A5判 ページ数176 刷色2色刷 版数初版 発行日2026年06月10日 ISBN978-4-7849-4763-8 付録無料の電子版が付属(巻末のシリアルコードを登録すると、本書の全ページおよび動画を閲覧できます) 診療科
紙の書籍
税込3,520
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目次

パターン1 患者本人と配偶者の意見や方針が異なる場合
パターン2 看取り期に家族が最期まで点滴を希望される場合
パターン3 誤嚥性肺炎を起こして絶食になった場合
パターン4 退院時に予後が告知されていない場合
パターン5 胃瘻をするかどうか迷っている場合
パターン6 患者から人工透析を中止したいと言われた場合
パターン7 延命治療をやめたいと家族に言われた場合
パターン8 患者本人が治療を拒否する場合
パターン9 精神疾患患者の終末期医療の場合
パターン10 本人と意向が異なる家族がトラブルを起こす場合
パターン11 独居で看取ってほしいと言われた場合
パターン12 看取りのときに子どもに告知がされていない場合
パターン13 家族間で意見が異なる場合
パターン14 家族が多忙で自宅での看取りができないと言われた場合
パターン15 本人が自宅での看取りを希望しても,退院できない場合
パターン16 人工呼吸器をつけた小児の両親が延命治療を中止したいと言った場合
パターン17 在宅では困難な処置を病院から依頼された場合の対応
パターン18 終末期に患者が自分でトイレに行きたいと言う場合
パターン19 ALSの患者に「自然に看取ってほしい」と言われた場合
パターン20 患者本人が終末期にやりたいことがある場合
パターン21 患者本人に食べたいものがある場合
パターン22 本人が病気のことをすべて話してほしいと希望する場合
パターン23 末梢点滴を継続している場合
パターン24 看取り実績がない施設から看取り支援を依頼された場合
パターン25 最期の瞬間を見られなかったと家族が後悔している場合
パターン26 AYA世代のがん患者と家族を支援する場合

序文

在宅医療を日々実践する中で,患者さんやご家族にとっての最善は何か──そう自問し続けることが,在宅医療に携わる者の宿命かもしれません。
一見,難しいと感じるケースでも,振り返ってみると以前に似たような場面を経験しているということは少なくありません。人の最善はひとりひとり異なり,本人の状況や思いを丁寧に汲み取りながら柔軟に対応することが大切なのは言うまでもありません。しかし,行き当たりばったりの対応を繰り返すのではなく,これまでの経験をひとつの「パターン」としてとらえ,支援者としての確固たる方針を持っておくことができれば,困難な場面でも落ち着いて,自信を持って関わることができます。
本書は,週刊日本医事新報での連載「たんぽぽ先生の パターンで考える在宅医療の実践」をもとに生まれました。私がこれまで経験してきたよくある在宅医療の事例を26のパターンに整理し,本人・家族・医療介護チームがどう関わるべきかという方針を,できる限りわかりやすく提示しています。
在宅医療の現場で悩んだとき,ふと手に取って頂き,「そうか,こう考えればいいのか」と感じてもらえる一冊になれば,これ以上の喜びはありません。
本書が,全国で在宅医療に奮闘するすべての仲間たちの実践の質を高め,そして何より患者さんとそのご家族の豊かな在宅生活を支える力になることを,心から願っています。

レビュー

姜 琪鎬(医療法人みどり訪問クリニック理事長)

【書評】正解のない在宅医療に,道筋を示してくれる一冊『たんぽぽ先生の在宅医療パターンブック現場で迷わない26のケース対応』


在宅医療の現場では,教科書に答えが載っていない場面に,毎日のように出会います。透析の中止を望む患者さん,最期まで点滴を希望するご家族,ひとり暮らしでの看取り……。そのたびに私たちは自問します。「これでよかっただろうか」と。本書は,そんな問いに,先生の経験を惜しみなく分かち合ってくれる一冊です。

永井先生のことは,14年前の開業直前に見学させていただいた頃から存じ上げています。当時から「患者さんとご家族を中心に,多職種がチームとして関わる」という姿勢が先生の実践の核にありました。あれから年月が経ち,在宅医療を取り巻く環境は大きく変わりましたが,先生のその軸は少しもぶれていません。むしろ,ぶれないからこそ信頼が積み重なり,今日の「たんぽぽ先生」という存在があるのだと感じています。

本書の構成は,とても読みやすく工夫されています。26のパターンそれぞれが独立したケースとして整理されているので,最初から順番に読んでもよいですし,今まさに現場で悩んでいるテーマの箇所から開いてもよい。忙しい在宅医療の合間に少しずつ読み進められる,実践的な構成です。そして各パターンが具体的な場面と簡潔な言葉で描かれているため,読んだ内容が記憶に残りやすいのも大きな魅力です。「そういえばあのとき似たようなケースがあった」と,自分の経験と重ね合わせながら読めるので,知識として理解するだけではなく,自分のものとして吸収できる感覚があります。

「パターン化」という発想は,本書を読むとごく自然に受け入れられます。人の最善は一人ひとり違う,という大前提をしっかり守りながら,経験をひとつの「型」として持っておくことで,困難な場面でも落ちついて関われる。その考え方が押しつけがましくなく,やさしく伝わってきます。パターンは思考を縛るものではなく,むしろ目の前の患者さんをより丁寧に見つめるための足場になる─読み進めるうちに,豊富な経験から生み出された智慧が自然と腑に落ちてきます。

26のパターンの選び方にも,先生らしい細やかさが光ります。ご家族の葛藤ひとつとっても,「患者本人と配偶者の意見が異なる場合」「家族間で意見が異なる場合」「本人と意向が異なる家族がトラブルを起こす場合」と,現場のリアルなニュアンスの違いを丁寧に拾い上げてくれています。また,「精神疾患患者の終末期医療」や「AYA世代のがん患者と家族の支援」など,これまであまり語られてこなかったテーマにも真摯に向き合っておられるところは,さすがだと思います。

本書は医師だけでなく,看護師,ケアマネジャー,ソーシャルワーカー,リハビリ職,薬剤師,管理栄養士など,在宅医療に関わるすべての職種を念頭に置いて書かれています。これも,患者さん・ご家族を中心とした多職種連携を何より大切にしてこられた永井先生らしい視点です。クリニックの事例検討会や多職種カンファレンスの場で,チームみんなで読み合わせてみたくなる一冊です。当院では,医師のポートフォリオ研修会の参考書として活用させていただこうと考えております。

在宅医療に「正解」はありません。不確実性と向き合うことがほとんどですが,「よい考え方の道筋」はあります。本書はその道筋を,26のパターンを通じて穏やかに示してくれます。現場で迷った日の夜にふと手に取り,「そうか,こう考えればよかったんだ」とひとりうなずける─そんな本が手元にあることは,きっと現場を続ける力になってくれるはずです。

在宅医療に関わるすべての方に,心からお勧めしたい一冊です。