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職域の健康診断マニュアル

168のQ&Aで,健診の実施内容~結果の取り扱いに関する実務的な疑問を網羅

職域の健康診断マニュアル

産業医に期待される最も重要な職務が健康診断への関与であり,その対応力が産業医活動の質を左右します。本書では,職域の健康診断ついて,その実施内容~結果の取り扱いに関する168の実務的な質問を取り上げました。経験豊富な専門医が,各分野の専門知識に基づき熟考した回答をコンパクトに掲載しています。

本書の特徴
*職域の健康診断に関するあらゆる疑問・質問を細分化して網羅
*健康診断の企画者,実施者,職場の健康管理担当者,人事担当者それぞれの立場を理解し,的確に対応できるようになる
*労働者への指導方法,受診勧奨の目安など,悩ましい事項を具体的に解説
*総合診療の参考書としてもおすすめ
1章:一般健康診断の企画,2章:一般健康診断の準備と実施
3章:一般健康診断の検査項目,4章:判定,5章:通知・保存
6章:就業上の意見,7章:保健指導,8章:特殊健康診断
9章:評価,10章:長時間労働者の面接指導
11章:ストレスチェック,12章:感染症,13章:職場復帰
14章:その他の医学的検査,15章:非常時の対応

産業医に期待される最も重要な職務が健康診断への関与であり,その対応力が産業医活動の質を左右します。本書では,職域の健康診断ついて,その実施内容~結果の取り扱いに関する168の実務的な質問を取り上げました。経験豊富な専門医が,各分野の専門知識に基づき熟考した回答をコンパクトに掲載しています。

本書の特徴
*職域の健康診断に関するあらゆる疑問・質問を細分化して網羅
*健康診断の企画者,実施者,職場の健康管理担当者,人事担当者それぞれの立場を理解し,的確に対応できるようになる
*労働者への指導方法,受診勧奨の目安など,悩ましい事項を具体的に解説
*総合診療の参考書としてもおすすめ
1章:一般健康診断の企画,2章:一般健康診断の準備と実施
3章:一般健康診断の検査項目,4章:判定,5章:通知・保存
6章:就業上の意見,7章:保健指導,8章:特殊健康診断
9章:評価,10章:長時間労働者の面接指導
11章:ストレスチェック,12章:感染症,13章:職場復帰
14章:その他の医学的検査,15章:非常時の対応

堀江正知 (産業医科大学産業生態科学研究所産業保健管理学研究室教授)
判型B5判 ページ数368 刷色単色部分カラー 版数初版 発行日2025年12月19日 ISBN978-4-7849-0378-8 付録無料の電子版が付属(巻末のシリアルコードを登録すると,本書の全ページを閲覧できます)。 診療科
紙の書籍
税込4,950

この商品は予約商品となりますので、ご発送は発売後となります。

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目次

1章  一般健康診断の企画
1  委託する医療機関の質をどのように求めたらよいか
2  受託する医療機関としての優位性をどのように示したらよいか
3  施設型と出張型(巡回型)をどのように選択したらよいか
4  雇入時の健康診断は入職者から書類を提出させることで済ませてよいか
5  採用可否の判断に健康診断結果を利用するのはやめたほうがよいか
6  特殊健康診断の実施時に特定業務従事者の健康診断は行わなくてよいか
7  当日に追加される検査の費用の支払いをどのように契約したらよいか
8  人間ドックの結果を提出させて健康診断の結果としてよいか

2章  一般健康診断の準備と実施
9  健康診断の実施前に事業場からどのような情報を取得したらよいか
10  受診者の待ち時間の減少や有効活用にはどのような工夫をしたらよいか
11  検体の保存や分析における精度管理はどのように行えばよいか
12  朝食を摂った人や薬の内服を忘れた人にどのような指導をしたらよいか
13  健康診断を拒否する人を懲戒する社内規程を設けてよいか
14  業務上の都合で健康診断を受診できなかった人にどう対応したらよいか

3章  一般健康診断の検査項目
1)  自覚症状・他覚症状
15  自覚症状・他覚症状はどれほど詳細に診察したらよいか
16  健康診断において皮膚所見の検査はどのように診察したらよいか
17  健康診断において鼻粘膜の検査はどのように診察したらよいか
18  アレルギーと感染症による咳嗽をどのように区別したらよいか
19  アトピー性皮膚炎の症状がある人にどのような指導を行えばよいか
20  抑うつ状態や希死念慮についてどのように尋ねたらよいか
21  ワーク・エンゲイジメントの状態をどのように尋ねたらよいか
22  症状や所見が業務によるものかどうかはどのように判断したらよいか
2)  既往歴・業務歴
23  既往歴・業務歴はどれほど詳細に聴取したらよいか
24  雇入時健康診断におけるワクチン接種歴の確認について
25  法定項目ではない現病歴,家族歴,喫煙・飲酒習慣を尋ねてもよいか
3)  体格検査(身長,体重,腹囲)
26  体脂肪率の測定ではどのようなことに注意したらよいか
27  腹囲を正しく測定するにはどのようなことに注意したらよいか
28  身長が高い人でも腹囲を一定の基準で判定してよいか
29  健康診断で内臓脂肪型肥満を判定するにはどうしたらよいか
30  肥満とメタボリックシンドロームの違いをどのように説明したらよいか
31  肥満傾向が進む人にどのような保健指導をしたらよいか
32  肥満である人に禁煙を勧めてもよいか
33  高度肥満の人にどのような運動を勧めたらよいか
34  肥満傾向が進む人に就業制限をかけてよいか
4)  視力検査・眼科学的検査
35  視力を矯正しているかどうかをどのように判別したらよいか
36  近見視力や動体視力の測定はどのような人に実施したらよいか
37  視力検査の結果からどのような人に受診を勧めたらよいか
38  パソコン作業による視力低下を訴える人にどのように対処したらよいか
39  色覚検査が有所見の人にどのように指導したらよいか
5)  聴力検査
40  気道純音聴力検査はどのような人に勧めたらよいか
41  気道純音聴力検査のdipはどのように判定したらよいか
42  聴力低下の原因が加齢と騒音のいずれかであるか,どのように判別したらよいか
43  聴力低下が疑われる人にどのような就業上の意見を述べればよいか
6)  胸部X線検査・呼吸機能検査
44  放射線検査による被ばくを気にする人にどのように説明したらよいか
45  胸部X線検査は肺癌の早期発見に有用と考えてよいか
46  胸部X線検査結果がどのような人に精密検査を勧奨したらよいか
47  じん肺健康診断の胸部X線写真はどのように読影したらよいか
48  じん肺健康診断の肺機能検査はどのように判定したらよいか
49  肺の線維化が疑われる人にどのように指導したらよいか
7)  血圧検査
50  血圧は何度か測定して最も低い値だけを結果として残せばよいか
51  家庭血圧を提出してもらって健康診断の判定に活用してよいか
52  白衣高血圧であると主張する人にどのように対処したらよいか
53  拡張期血圧のみ高い人の病態をどのように説明したらよいか
54  継続が必要なことを理由に服薬を拒む人にどのように指導したらよいか
55  降圧薬を服用しても高血圧が続く人にどのように対応したらよいか
56  高度高血圧でありながら受診を拒否する人にどのように対応したらよいか
57  どの程度の高血圧からどのような就業上の意見を述べればよいか
8)  心電図検査
58  Brugada型と判定された人にはどのように指導すればよいか
59  RSR'パターンと初めて判定された人は放置してかまわないか
60  完全右脚ブロックで無症状の人には就業や生活の制限をしなくてよいか
61  時計方向回転・反時計方向回転・R波増高不良は放置してかまわないか
62  心房細動と判定された人には何を尋ねてどのように指導すればよいか
63  早期再分極は放置して構わないか
64  洞不整脈・洞頻脈・洞徐脈は自覚症状がなければ放置してかまわないか
65  単発の心室性期外収縮を認めた人に就業や生活の制限をしなくてよいか
9)  肝機能検査
66  AST,ALT,γ-GTPの結果はどの程度から精密検査を勧めたらよいか
67  ALT/AST>1(AST/ALT比<1)で肥満の場合は脂肪肝の可能性が高いと判定してよいか
68  肝機能検査の所見のどのような経年変化に留意したらよいか
69  飲酒はしないが,γ-GTPのみ高値の人にどのように病態を説明したらよいか
10)  血中脂質検査
70  LDL-Cが高く,肥満で飲酒する喫煙者にどのように指導したらよいか
71  LDL-Cが高く,非肥満の非喫煙者にはどの程度から受診を勧めたらよいか
72  LDL-Cは基準値内でHDL-Cが低い非喫煙者には受診を勧めたらよいか
73  LDL-Cが低く,高血圧の人には受診を勧めたらよいか
74  TGだけが高く,飲酒しない非肥満者にどのように指導したらよいか
75  HDL-CとTGが高く,飲酒する非肥満者にどのように指導したらよいか
76  スタチンの処方を要望するにはどのように紹介状(診療情報提供書)を書いたらよいか
11)  貧血検査
77  WBCやHtなどの法定外検査を実施する同意取得はどうしたらよいか
78  HbとMCVが低い女性にはどの程度から受診を勧めたらよいか
79  Hbが低くMCVが高い,飲酒する人にどのように指導したらよいか
80  HbとRBCが高い人にどのように指導したらよいか
81  WBCがいつも基準値外で無症状の人にどのように指導したらよいか
82  WBCの分画異常が続く無症状の人にどのように指導したらよいか
12)  血糖検査
83  HbA1cの推移がどのような人に受診を勧めればよいか
84  HbA1cが境界域で飲酒や喫煙の習慣がある人に受診を勧めてよいか
85  HbA1cが高値の人にどのような就業上の措置をとればよいか
86  FBSが高値の人は他の検査がどの程度から受診を勧めればよいか
87  食後の血糖値だけが高値の人にどのように指導したらよいか
13)  尿検査
88  尿糖が陽性でHbA1cが正常の人にどのように病態を説明したらよいか
89  尿蛋白が陽性の人はどのような場合に受診を勧めたらよいか
90  尿中微量アルブミンがどのような場合に受診を勧めたらよいか
91  尿潜血陽性の人にどのように対応したらよいか
14)  がん検査
92  胃のX線検査と内視鏡検査のどちらをどのような人に勧めたらよいか
93  胃のABC健診をどのような人に勧めたらよいか
94  便潜血が陽性であれば受診を強く勧めたほうがよいか
95  乳がん検診の対象者と職域における考慮点としてどのようなものがあるか
96  子宮頸がん検診の対象者と職域における考慮点としてどのようなものがあるか
97  PSAの結果がどの程度ならば受診を勧めたほうがよいか
15)  法定外項目
98  一般健康診断の機会に追加する法定外項目をどのように決めたらよいか
99  尿酸が高値で無症状の人に受診を勧めたほうがよいか
100  ビリルビンが高値で他に異常がない人に受診を勧めたほうがよいか
101  eGFRがやや低値で尿検査に異常がない人に受診を勧めたほうがよいか
102  アミラーゼやリパーゼが高く飲酒しない人に受診を勧めたほうがよいか
103  手指のこわばりを訴える人はどのような場合に受診を勧めたらよいか
104  RF検査が陽性の人はどのような場合に受診を勧めたらよいか
105  抗核抗体などの免疫検査の結果をどのように説明したらよいか
106  グルココルチコイドや免疫抑制薬を内服する人にどのような指導をしたらよいか
107  頸動脈エコー検査はどのような人に勧めたらよいか
108  骨密度検査はどのような人に勧めたらよいか

4章  判定
109  検査項目ごとの基準値の意味をどのように説明したらよいか
110  緊急連絡が必要な値(パニック値)をどのように設定したらよいか
111  健康診断の全項目から総合判定を行う方法
112  健康診断機関による判定を産業医が変更してもよいか
113  健康診断の結果で経過観察の意味をどのように説明したらよいか

5章  通知・保存
114  事業者宛の通知から法定外検査の結果を除外したほうがよいか
115  事業者宛の通知と本人宛の通知で判定や指導の内容が異なってもよいか
116  一般健康診断と特殊健康診断で判定が異なってもよいか
117  自由記述や画像データは電子情報としてどのように保存したらよいか
118  法定外検査を含む健康診断の結果をどのように保存したらよいか
119  事業者は精密検査の受診歴やその結果を把握して活用したほうがよいか

6章  就業上の意見

120  健康診断機関が産業医の代わりに就業区分を判定してよいか
121  健康診断の結果がどのようなときに時間外・休日労働を禁止したらよいか
122  健康診断の結果がどのようなときに交替制勤務や夜勤を禁止したらよいか
123  健康診断の結果で配置転換を検討するときはどのように進めたらよいか
124  腰痛が就業中に増悪するという人の職場をどのように改善したらよいか
125  女性特有の健康課題についてどのように就業上の意見を述べたらよいか
126  発達障害が疑われる場合にどのように就業上の意見を述べたらよいか

7章  保健指導
127  肥満者への適切な運動指導の方法
128  肥満の人を対象とした栄養指導はどのようにしたらよいか
129  禁煙を考えていない人を対象とした禁煙指導はどのようにしたらよいか
130  多量飲酒者を対象とした節酒指導はどのようにしたらよいか
131  多忙の人を対象とした睡眠指導はどのようにしたらよいか
132  保健指導を繰り返しても改善しない人へどのように指導したらよいか
133  一般健康診断の保健指導と特定保健指導とで保健指導の内容が異なってもよいか
134  特殊健康診断結果に基づき作業環境・作業方法の改善を指導する手順

8章  特殊健康診断
135  特殊健康診断はどの程度のリスクがある人を対象にしたらよいか
136  配置前健康診断で接触皮膚炎に関してどのような検査をしたらよいか
137  行政指導による特殊健康診断をすべて行うよう事業者に勧めてよいか
138  特殊健康診断での「作業条件の簡易な調査」はどのように行えばよいか
139  特殊健康診断で皮膚に関する検査はどのように実施したらよいか
140  特殊健康診断で業務との因果関係を疑った場合はどうしたらよいか
141  生物学的モニタリングの結果が異常値の場合は次に何をしたらよいか
142  特殊健康診断で業務と無関係の所見は「所見なし」と判定してよいか
143  リスクアセスメント対象物健康診断ではどのような検査をしたらよいか
144  化学物質の種類によってどのような健康障害を推察したらよいか
145  化学物質による健康障害のリスクを本人にどのように説明したらよいか

9章  評価
146  衛生委員会では健康診断の結果からどのようなことを審議したらよいか
147  健康診断の結果を集計してどのように活用したらよいか
10章  長時間労働者の面接指導
148  会社と本人で労働時間の認識に相違がある場合はどのようにしたらよいか
149  長時間労働者への医師面接指導の際に労働者の疲労蓄積度自己診断チェックリストをどのように使用したらよいか
150  長時間労働者の面接指導と健康診断をどのように関連づけたらよいか
151  長時間労働の改善について事業者にどのように助言したらよいか
152  長時間労働者の保健指導はどのように行えばよいか

11章  ストレスチェック
153  職場の人間関係がストレスの原因であるときはどのようにしたらよいか
154  高ストレス者の面接指導と健康診断をどのように関連づけたらよいか
155  心理的ストレスの改善について事業者をどのように指導したらよいか
156  高ストレス者に対するストレスコーピングはどのように行えばよいか
157  集団分析の結果を活用してどのように職場の改善を進めたらよいか

12章  感染症
158  学校・医療機関・介護福祉施設における結核検査の実施方法
159  医療従事者に対する感染症検査の実施基準
160  海外派遣労働者に対する感染症検査の実施基準
161  給食・食品製造従事者に対する感染症検査の実施基準
162  健康診断で性感染症(STI)検査を勧めるべきケース
163  健康診断の機会にワクチン接種を勧めるべきケース

13章  職場復帰
164  職場復帰時の評価では主治医の診断書や情報提供書を求めてよいか
165  職場復帰時に事業者に段階的な復帰(リハビリ勤務)を求めてよいか

14章  その他の医学的検査
166  運転従事者の医学的な適性検査ではどのような検査で慎重に判断したらよいか
167  健康診断の記録に基づいてスポーツ大会への参加可否を判断してよいか

15章  非常時の対応
168  健康診断で発生が想定される傷害にどのように対処したらよいか

付録  
1  わが国における健康診断の種類
2  わが国における健康診断の歴史
3  米国予防医学作業部会(USPSTF)によるスクリーニングおよび保健指導に関する科学的根拠
4  米国産業衛生専門家会議(ACGIH)による生物学的モニタリング指標(BEIs)

序文

健康診断は,自治体,学校,職場,健康保険組合など,様々な場面で実施されています。その中でも, 労働安全衛生法に基づく健康診断には, 国際的にもきわめて特異な2つの特徴があります。事業者が健康診断結果に基づく就業上の措置を講じる義務を負っていること,そして労働者自身にも受診の義務が課せられていることです。わが国の法制度は,企業に対して労働者の健康を守る責務を明確に定めており,健康診断をしっかり理解することが適切な健康管理の基盤となります。
しかしながら,企業の人事労務や健保組合には,必ずしも医療職が配置されていません。そのため,非常勤の健診医や産業医に対して,健康診断の実施内容や結果の取り扱いに関して,実務的な質問が寄せられます。健康診断に関わる唯一の医師として,専門外の領域への助言を求められることも少なくありません。健康診断の企画者,実施者,職場の健康管理担当者,人事担当者といった立場を理解しつつ的確に対応することが,専門職としての信頼を高める上で重要です。産業医に期待される最も重要な職務が健康診断への関与であり,その対応力が産業医活動の質を左右します。
本書は,健康診断に関する168の質問に対し,専属の産業医や健診機関の医師としての経験が豊富な40名の専門医が,臨床医学・予防医学・環境医学など各分野の専門知識に基づき熟考した回答をとりまとめたものです。企業や健保組合などの疑問に答え,標準的な水準を超えた対応を取るためのマニュアルとして,また,総合診療の参考書としてもご活用いただけるでしょう。興味のある箇所から読み進めていただいても,全体を通してご覧いただいてもかまいません。きっと皆さまの疑問に対する答えが見出せることと思います。
本書が職域の健康診断に携わる皆さまの実務に資する1 冊となり,働く人々の健康に役立つことを,執筆者を代表して心より願っております。

2025年11月 
産業医科大学産業生態科学研究所産業保健管理学研究室教授
堀江正知