「原因不明」で終わらせない! 若年性脳卒中の診かた
原因検索から再発予防まで
目次
第 1 章 若年性脳卒中の特徴
1 若年性脳卒中の急性期診療
2 若年性脳梗塞の特徴
3 若年性出血性脳卒中の特徴
4 幼小児の脳卒中の特徴
第 2 章 若年性脳卒中で押さえておきたい疾患と治療
1 脳動脈解離(出血性)
2 脳動脈解離(非出血性)
3 もやもや病
4 血液疾患
5 脳動静脈奇形
6 硬膜動静脈瘻
7 海綿状血管奇形
8 monogenic arteriopathies
9 focal cerebral arteriopathy
10 感染症
11代謝性疾患に伴う若年性脳卒中─ Fabry病, MELAS, ホモシスチン尿症
12 心疾患
13脳静脈血栓症
14鑑別の必要な疾患
第 3 章 若年性脳卒中の長期経過
1 若年性脳卒中治療の費用対効果
2 若年性脳卒中の再発予防
3 幼小児の脳卒中後の長期神経学的転帰
索 引
1 若年性脳卒中の急性期診療
2 若年性脳梗塞の特徴
3 若年性出血性脳卒中の特徴
4 幼小児の脳卒中の特徴
第 2 章 若年性脳卒中で押さえておきたい疾患と治療
1 脳動脈解離(出血性)
2 脳動脈解離(非出血性)
3 もやもや病
4 血液疾患
5 脳動静脈奇形
6 硬膜動静脈瘻
7 海綿状血管奇形
8 monogenic arteriopathies
9 focal cerebral arteriopathy
10 感染症
11代謝性疾患に伴う若年性脳卒中─ Fabry病, MELAS, ホモシスチン尿症
12 心疾患
13脳静脈血栓症
14鑑別の必要な疾患
第 3 章 若年性脳卒中の長期経過
1 若年性脳卒中治療の費用対効果
2 若年性脳卒中の再発予防
3 幼小児の脳卒中後の長期神経学的転帰
索 引
序文
脳卒中は,一般に高齢者に多くみられる疾患として認識されています。しかしながら,実際には若年者や小児においても決して稀なものではなく,むしろその診療に際しては,年齢層特有の病態理解と臨床的配慮が不可欠となります。若年性脳卒中は,発症年齢が社会的・家庭的責任の最も重い時期と重なることから,患者本人の生活はもとより,家族,職場,さらには地域社会全体に及ぼす影響もきわめて大きい領域です。
若年者に特有の脳卒中病態は,高齢者とは異なる診療的課題を孕んでおり,これらに対する体系的な理解と戦略的な対応が求められます。本書は,若年性脳卒中に関する包括的な知見を集約し,臨床現場における実践的な解決方法を提示することを目的として編集されたものです。
第1章では,若年性脳卒中の疫学的背景と急性期診療の基本的視点を概説し,虚血性・出血性・幼小児といった各タイプにおける臨床的特徴と留意点を明らかにしております。
続く第2章では,若年者において特に注意すべき疾患群を取り上げ,脳動脈解離,もやもや病,血液疾患,脳動静脈奇形など,それぞれの臨床像,画像所見,治療戦略,さらには長期予後に至るまで,精緻かつ実践的な解説が展開されています。また,感染症,代謝性疾患,心疾患,脳静脈洞血栓症など,見逃される可能性のある病因にも光を当て,鑑別診断の重要性を再認識して頂ける構成といたしました。
第3章では,若年者ならではの「その後の経過」に焦点を当て,医療経済的視点からの費用対効果分析,再発予防の戦略,さらには幼小児における長期神経学的転帰に関する考察を加えることで,若年性脳卒中診療の全体像を多面的かつ立体的にとらえる試みを行っております。
本書の執筆には,全国の脳卒中診療の最前線に立つ諸先生方にご参画頂き,それぞれの領域における最新の知見と豊富な臨床経験が惜しみなく注がれています。各章は,実際の症例を通じて病態の理解を深めるとともに,診療における判断の根拠と実践的な対応策を提示する内容となっており,若年性脳卒中という複雑かつ多様なテーマに対して,読者諸賢がより深い理解と洞察を得られることを期しております。
若年性脳卒中診療に携わるすべての医療者にとって,本書が日々の臨床における一定の方向を示し,患者とその家族の生活の再建に寄与する一助となることを,心より願っております。
2026年7月
京都大学大学院医学研究科・医学部脳神経外科学 特定准教授 太田剛史
若年者に特有の脳卒中病態は,高齢者とは異なる診療的課題を孕んでおり,これらに対する体系的な理解と戦略的な対応が求められます。本書は,若年性脳卒中に関する包括的な知見を集約し,臨床現場における実践的な解決方法を提示することを目的として編集されたものです。
第1章では,若年性脳卒中の疫学的背景と急性期診療の基本的視点を概説し,虚血性・出血性・幼小児といった各タイプにおける臨床的特徴と留意点を明らかにしております。
続く第2章では,若年者において特に注意すべき疾患群を取り上げ,脳動脈解離,もやもや病,血液疾患,脳動静脈奇形など,それぞれの臨床像,画像所見,治療戦略,さらには長期予後に至るまで,精緻かつ実践的な解説が展開されています。また,感染症,代謝性疾患,心疾患,脳静脈洞血栓症など,見逃される可能性のある病因にも光を当て,鑑別診断の重要性を再認識して頂ける構成といたしました。
第3章では,若年者ならではの「その後の経過」に焦点を当て,医療経済的視点からの費用対効果分析,再発予防の戦略,さらには幼小児における長期神経学的転帰に関する考察を加えることで,若年性脳卒中診療の全体像を多面的かつ立体的にとらえる試みを行っております。
本書の執筆には,全国の脳卒中診療の最前線に立つ諸先生方にご参画頂き,それぞれの領域における最新の知見と豊富な臨床経験が惜しみなく注がれています。各章は,実際の症例を通じて病態の理解を深めるとともに,診療における判断の根拠と実践的な対応策を提示する内容となっており,若年性脳卒中という複雑かつ多様なテーマに対して,読者諸賢がより深い理解と洞察を得られることを期しております。
若年性脳卒中診療に携わるすべての医療者にとって,本書が日々の臨床における一定の方向を示し,患者とその家族の生活の再建に寄与する一助となることを,心より願っております。
2026年7月
京都大学大学院医学研究科・医学部脳神経外科学 特定准教授 太田剛史