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小児麻酔の知識と技

小児麻酔の「なぜ」がわかり,「どうするか」が見えてくる

小児麻酔の知識と技
最新刊

◆コンパクトながらも,エキスパート57名の臨床知がぎっしり。判断に悩む瞬間を支えます。
◆小児の特性などの基礎から,小児特有の技術のコツ,術前評価,症例ごとの注意点,麻酔管理,選択する薬剤や用量,緊急事態の対応,術後管理,術後鎮痛など実践に役立つ具体的な内容まで詳細にわかります。
◆「ポケット麻酔シリーズ」第5弾! 好評既刊『胸部手術の麻酔』,『神経麻酔と神経集中治療の基礎と実践』,『麻酔における気道管理の手技と知識を知る』,『産科麻酔に必要な知識と手技が図とチャートでわかる本』もぜひ。

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編集
岩崎達雄 (岡山大学学術研究院医療開発領域 小児麻酔科 教授)
編集
金澤伴幸 (岡山大学学術研究院医療開発領域 小児麻酔科 講師)
判型B6判 ページ数476 刷色2色部分カラー 版数第1版 発行日2026年07月09日 ISBN978-4-7849-0285-9 付録無料の電子版が付属(巻末のシリアルコードを登録すると、本書の全ページを閲覧できます) 診療科
紙の書籍
税込7,150
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目次

目次

第1章 小児の発達と成熟
1 中枢神経 (原 真理子)
2 呼吸 (橘 一也,濱場啓史)
3 循環 (大塚洋司)
4 肝,腎,体温調節 (芳野博臣,吉野 淳)

第2章 基本的な小児麻酔管理
1 術前評価と術前指示
2 麻酔導入と維持
2-1 麻酔導入 (小林憲弥,中村信人)
2-2 気道確保 (大清水みお,中村信人)
2-3 麻酔維持 (中村信人)
3 麻酔からの覚醒・抜管 (宮本義久)
4 PACUでの術後管理 (仙頭佳起)
5 術後鎮痛 (遠山悟史)

第3章 小児麻酔の技
1 呼吸管理:術中人工呼吸管理の実際 (橘 一也,濱場啓史)
2 循環管理 (大塚洋司)
3 周術期の輸液管理 (伊達爽馬,香川哲郎)
4 血管確保 静脈および動脈 (内田 整)
5 中心静脈カテーテル挿入術 (竹下 淳)
6 小児困難気道への対応 (鈴木康之)
7 分離肺換気(片肺換気,一側肺換気) (西村欣也)
8 小児における鏡視下手術 (西村欣也)
9 区域麻酔
9-1 胸部・腰部硬膜外麻酔 (八木原正浩)
9-2 仙骨硬膜外麻酔 (八木原正浩)
9-3 末梢神経ブロック(1)腕神経叢ブロック (佐藤 慎)
9-4 末梢神経ブロック(2)腹直筋鞘ブロック (佐藤 慎)
9-5 末梢神経ブロック(3)腹横筋膜面(TAP)ブロック (堀田訓久,篠原貴子) 138
9-6 末梢神経ブロック(4)腸骨鼠径神経・腸骨下腹神経ブロック (堀田訓久,篠原貴子)
9-7 末梢神経ブロック(5)陰茎背神経ブロック (堀田訓久,篠原貴子)
10 緊急事態の対応
10-1 喉頭痙攣,気管支痙攣 (谷口由枝)
10-2 アナフィラキシー (谷口由枝)
10-3 局所麻酔薬中毒 (谷口由枝)
10-4 プロポフォール注入症候群(PRIS) (髙田 香,川人伸次)
10-5 悪性高熱症(MH) (髙田 香,川人伸次)
10-6 小児の蘇生 (髙田 香,川人伸次)
10-7 新生児蘇生 (髙田 香,川人伸次)
11 小児におけるTIVA (原 真理子)

第4章 手術別,各科別の小児麻酔
1 新生児期の麻酔
1-1 解剖・生理学的特徴 (水野圭一郎)
1-2 新生児の麻酔管理の実際 (水野圭一郎)
2 胸部,消化器外科の麻酔
2-1 気管食道瘻 (西村欣也)
2-2 先天性横隔膜ヘルニア (西村欣也)
2-3 肥厚性幽門狭窄症/十二指腸・小腸の閉塞性疾患 (宮﨑絵里佳,虻川有香子)
2-4 壊死性腸炎(NEC) (宮﨑絵里佳,虻川有香子)
2-5 Hirschsprung病 (宮﨑絵里佳,虻川有香子)
2-6 直腸肛門奇形・鎖肛 (宮﨑絵里佳,虻川有香子)
2-7 胆道閉鎖症 (柴﨑雅志,山田知見)
2-8 臍帯ヘルニア・腹壁破裂 (山田知見,柴﨑雅志)
2-9 鼠径ヘルニア・陰嚢水腫・臍ヘルニア (山田知見,柴﨑雅志)
2-10 胃食道逆流症(GERD)(柴﨑雅志,山田知見)
2-11 囊胞性肺疾患 (渡邊朝香)
2-12 漏斗胸 (渡邊朝香)
2-13 前縦隔腫瘤 (渡邊朝香)
2-14 褐色細胞腫 (渡邊朝香)
2-15 神経芽腫 (玉城敬史,名和由布子)
2-16 仙尾部奇形腫 (玉城敬史,名和由布子)
2-17 気管切開/硬性気管支鏡検査/気道異物 (名和由布子,玉城敬史)
3 脳神経外科手術の麻酔
3-1 水頭症 (杉原真由)
3-2 二分脊椎 (杉原真由)
3-3 キアリ奇形 (杉原真由)
3-4 頭蓋骨縫合早期癒合症 (杉原真由)
3-5 脳腫瘍 (糟谷周吾)
3-6 もやもや病 (糟谷周吾)
3-7 脳動静脈奇形(AVM) (糟谷周吾)
3-8 頭部外傷 (糟谷周吾)
4 整形外科手術の麻酔
4-1 側弯症 (泉 薫)
4-2 発育性股関節形成不全(DDH) (泉 薫)
4-3 大腿骨頭すべり症(SCFE) (泉 薫)
5 泌尿器科手術の麻酔
5-1 包茎 (篠原貴子,堀田訓久)
5-2 尿道下裂 (篠原貴子,堀田訓久)
5-3 膀胱尿管逆流(VUR)(篠原貴子,堀田訓久)
5-4 停留精巣 (篠原貴子,堀田訓久)
5-5 急性陰嚢症(精巣捻転) (篠原貴子,堀田訓久)
5-6 水腎水尿管症 (篠原貴子,堀田訓久)
5-7 精索静脈瘤 (篠原貴子,堀田訓久)
6 眼科手術の麻酔 (市野 隆)
7 耳鼻咽喉科手術の麻酔
7-1 アデノイド切除術・口蓋扁桃摘出術 (一柳彰吾,宮津光範)
7-2 鼓膜切開術・鼓膜換気チューブ挿入術 (一柳彰吾,宮津光範)
8 形成外科手術の麻酔(口唇・口蓋裂) (平野達也,蔵谷紀文)
9 重症心身障害児・発達障害のある児の管理 (松木悠佳,重見研司)
10 小児歯科の麻酔 (樋口 仁)
11 心臓外科手術の麻酔【総論】
11-1 先天性心疾患の分類 (永野達也,竹内 護)
11-2 小児開心術の一般的な麻酔管理(導入から抜管あるいは退室まで) (永野達也,竹内 護)
11-3 肺高血圧 (永野達也,竹内 護)
12 心臓外科手術の麻酔【各論】
12-1 左-右シャントを有する疾患の麻酔 (末盛智彦)
12-2 左心系の閉塞性疾患(1) (大江克憲)
12-3 左心系の閉塞性疾患(2) (佐倉考信)
12-4 右心系の閉塞性疾患 (木村 聡)
12-5 大血管転位症の麻酔 (森 英明,平林政人)
12-6 単心室症の麻酔 (戸田雄一郎)
12-7 その他 (清水達彦)
13 心臓カテーテル検査・カテーテル治療の麻酔 (片山 望,平林政人)
14 手術室外の麻酔・鎮静 (仙頭佳起)
索引

※適応外使用に関する記載があるが,その使用を勧めるものではなく,筆者らの経験や海外での使用実績をもとに参考として記載した。実際の使用に当たっては,各施設の規定に応じて各自で適切にご判断頂きたい。

序文

 小児麻酔は特殊な麻酔と思われがちです。確かに,腹壁破裂や食道閉鎖,種々の複雑心奇形など専門病院,大学病院など一部の施設のみで手術が行われる希少な小児麻酔症例もありますが,大半は多くの病院で手術が行われている身近な麻酔です。しかしながら,小児症例を対象とする他の診療科と同様に,成人とは異なる小児特有の知識や技術を要するものでもあります。そのため,小児症例の経験の少ない麻酔科医が,かつての私のように苦手意識を持つこともあると思います。

 本書はそのような方に,小児麻酔を担当するとき身近に置いて頂きたい一冊です。成書を一冊持っていたとしても,その内容を理解し実践する際,たとえば薬用量を別書で確認するために別の一冊を必要とするのでは大変面倒です。本書は,困った時に取り出して一読して頂ければ小児特有の技術のコツ,術前評価からその症例の注意すべき点,どのような麻酔管理を行えばよいか,どのような薬剤がどの程度必要か,すべてこの一冊でわかるように意図して編集したものです。さらに,単なるマニュアル本にとどまらずその背景になる小児特有の解剖学,生理学的な発達,特徴にも言及し,本書さえ手元にあれば担当する小児麻酔症例に必要な知識,技術,方法が理解できるようにしました。もちろんこの小さな本書に小児麻酔のすべてが書かれているわけではありません。本書を参考に小児麻酔を担当していただき,より深い知識を得たいと思われた方はより専門的な成書,引用文献をご覧下さい。麻酔科医のサブスペシャリティとしても魅力的で奥深い,小児麻酔のさらなる醍醐味に巡り合えるのではないでしょうか。

 最後になりましたが,私に小児麻酔に携わる端緒を与え,ご指導いただいた森田潔先生,竹内護先生をはじめこれまで共に働いていただいた先生方に厚く感謝申し上げます。また,慣れない私に刊行までご助力頂いた日本医事新報社の長沢雅様,後藤舞様に御礼申し上げます。

2026年5月吉日
編者を代表して
岡山大学学術研究院医療開発領域 小児麻酔科 岩崎達雄