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小児循環器入門

みんながつまずく「小児循環器」診療のエッセンス

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「わかりやすさをとことん重視して“網羅的であること”を捨てました。エッセンスばかりが残っています」(序文より)
「こどもには興味があるけど循環器はちょっと苦手」なあなたにこそ読んでほしい小児循環器の入門書
“縦の軸”と“横の軸”からon the job training!
縦の軸:心臓病のこどもたちの成長や発達,環境の変化・ライフイベントごとに典型的な疾患・所見・問題点を提示。小児循環器診療の視点・考え方のエッセンスがつかめる!
横の軸:小児科医,外科医,多職種,成人循環器内科,胎児・新生児科の視点から,チーム医療の神髄を学ぶ! 「外科医の視点」で心臓手術の“キモ”もわかる!
◆家族からのリアルな質問や回答を豊富に掲載。実際の診療場面ですぐに役に立ちます!
◆フルカラーの豊富な図表,血行動態シェーマ,イラストで見やすく,すっきりとまとめました。
◆小児科医,小児循環器専攻医,看護師,医学生など小児医療にかかわる医療従事者必携の一冊です。

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「わかりやすさをとことん重視して“網羅的であること”を捨てました。エッセンスばかりが残っています」(序文より)
「こどもには興味があるけど循環器はちょっと苦手」なあなたにこそ読んでほしい小児循環器の入門書
“縦の軸”と“横の軸”からon the job training!
縦の軸:心臓病のこどもたちの成長や発達,環境の変化・ライフイベントごとに典型的な疾患・所見・問題点を提示。小児循環器診療の視点・考え方のエッセンスがつかめる!
横の軸:小児科医,外科医,多職種,成人循環器内科,胎児・新生児科の視点から,チーム医療の神髄を学ぶ! 「外科医の視点」で心臓手術の“キモ”もわかる!
◆家族からのリアルな質問や回答を豊富に掲載。実際の診療場面ですぐに役に立ちます!
◆フルカラーの豊富な図表,血行動態シェーマ,イラストで見やすく,すっきりとまとめました。
◆小児科医,小児循環器専攻医,看護師,医学生など小児医療にかかわる医療従事者必携の一冊です。

編著
平田陽一郎 (北里大学病院周産母子成育医療センター 小児循環器部門長)
監修
増谷聡 (埼玉医科大学総合医療センター小児科 教授)
判型B5判 ページ数312 刷色カラー 版数第1版 発行日2024年07月11日 ISBN978-4-7849-2489-9 付録無料の電子版が付属(巻末のシリアルコードを登録すると、本書の全ページを閲覧できます) 診療科
紙の書籍
税込7,480
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目次

本書の発行に寄せて  山岸敬幸
監修者序文  増谷 聡


1章 外来編
1 胎児の単心室診断と中絶~胎児期での診断と説明のために~  益田 瞳
2 出生直後に見られるチアノーゼ~TAPVCとPPHNの鑑別を中心として~  伊藤 淳
3 生後2週の心雑音のないショック~なぜ出生時に診断できなかったのか?~  小川陽介
コラム1 胎児診断時代における先天性心疾患スクリーニング  豊島勝昭
4 生後1か月児の心雑音~親に不安を与えない丁寧な説明とは?~  中野克俊
5 生後3か月児の体重増加不良~哺乳不良の原因は何か?~  平田陽一郎
6 生後4か月児のチアノーゼ~突然のチアノーゼ発作で慌てないために~  榊真一郎
7 生後6か月児の右側相同の発熱~「全身状態が良いから帰宅」させるか?~  野木森宜嗣
8 1歳児の発熱と発疹~川崎病心血管合併症への対応~  髙梨 学
9 3歳児の心雑音~“正しい”心雑音の評価と説明~  林 泰佑
10 5歳児の胸痛~こどもが「胸が痛い」と言ったなら?~  北川篤史
11 小学1年生の心電図異常~学校心臓検診の“キホン”~  高見澤幸一
コラム2 どんな生活習慣が心臓に優しいか?  増谷 聡
12 小学2年生の動悸~動悸を訴えるこどもへの対応~  朝海廣子
13 小学3年生の疲労感~肺高血圧症とは何か?~  石井 卓
14 小学5年生の腹痛~劇症型心筋炎を救命する~  水野雄太
外科医の視点 小児ECMOの回路選択  鹿田文昭
15 中学1年生の心電図異常~突然死リスクの伝え方~  佐藤 要
16 中学2年生女性の入院拒否~Fontan術後遠隔期の問題点~  本田 崇
コラム3 移行期支援外来の役割と将来  森﨑真由美
17 高校1年生男性の心雑音~そんな突然に心臓移植と言われても…~  浦田 晋
コラム4 小児心臓移植医療の現状と未来  進藤考洋
18 大学4年生の憂鬱~大人になりゆくCHD患者を支える~  田中 優
コラム5 小児科医と循環器内科医でつなぐ成人先天性心疾患診療~循環器内科医の目線から~  郡山恵子
19 22歳女性の計画外妊娠~次世代へバトンをつなぐ~  石戸博隆
コラム6 保険医療制度(指定難病と身体障害者)と就労支援  檜垣高史
コラム7 小児循環器医にとってのリサーチマインド  犬塚 亮


2章 外科治療編
1 心室中隔欠損症 閉鎖術~Eisenmenger症候群を防ぐ~  平田陽一郎
  外科医の視点:VSD閉鎖術  鹿田文昭
2 心房中隔欠損症 閉鎖術~デバイスか手術か?~  大森紹玄
  外科医の視点:MICSについて  鹿田文昭
コラム8 日本の先天性心疾患診療の今昔  賀藤 均
History Gallery 心エコー開発以前の診断技術 平田陽一郎
3 BTシャント手術~high flowショックとは何か?~  白神一博
  外科医の視点:シャント手術の変遷  鹿田文昭
4 肺動脈絞扼術(PA banding)~準備手術の面白さと難しさ~  山形知慧
  外科医の視点:心膜切開後症候群鹿田文昭240
5 Glenn手術~なぜ上半身だけつなぐのか?~  真船 亮
  外科医の視点:乳び胸の外科的(侵襲的)治療  鹿田文昭
6 Fontan手術~単心室循環の光と影~  岩本洋一
  外科医の視点:房室弁形成の戦略  鹿田文昭
7 Norwood手術~左心低形成症候群に挑む~  金 基成
  外科医の視点:Norwood手術時のポイント  鹿田文昭
コラム9 日本の先天性心疾患の歴史:心臓外科医の視点から 宮地 鑑

編者あとがき 小児循環器を次世代につなぐ  平田陽一郎

巻末資料
索 引

序文

 本書は小児循環器の入門書です。各項は診療時の心の動きに沿って展開されます。考えながら読み進めて頂くとon-the-job trainingになります。わかりやすさをとことん重視して“網羅的であること”を捨てました。エッセンスばかりが残っています。小児循環器疾患の頻度は高く,小児科医であれば必ず出会います。大切な小児循環器の視点・考え方・基礎知識が心に刺さるよう,本書は小児循環器の肝である2つの軸を大切にしています。それは個々の患者さんの生涯・時間という縦の軸と,その時々の全般を俯瞰する横の軸です。
 まず,個々の患者さんの縦の軸(1章)です。病歴・主訴・身体所見から鑑別診断を考え,検査計画を立て診断し,治療計画を立てます。その際,一生涯を見据えて診療を進めることは小児循環器診療の特徴であり,やりがいでもあります。成人と異なり,小児期は発達・発育がみられ体と心が大きく変化していきます。幼稚園・保育園,学校,運動,就労,妊娠・出産といった環境の変化やライフイベントに際し,個々の課題がダイナミックに変わります。
 もう1つは全般を俯瞰する横の軸です。課題は小児循環器だけにとどまりません。本書には外科や多職種,成人循環器,胎児・新生児の視点も入っています。小児循環器診療はチーム医療です。中でも診療に占める手術のウェイトは大きく,2章では代表的で重要な7つの手術(病態)について外科医からの視点を一緒に学ぶことができます。
 本書は年齢ごとの典型例から,小児循環器の視点・考え方の基本骨格を作ることができる構成にしました。その結果,目次に疾患名が並ぶ教科書とは大きく異なります。診療は,人が人をみます。「家族からの質問・説明」にも重点を置きました。個々の患者さんの人生という縦の軸と,多角的にとらえる横の軸をとらえ,小児循環器診療の大枠をつかみ入門のレベルを超えていきましょう。
本書の想定読者層は医学生,多職種の皆様,小児循環器を専門としない医師・小児循環器専攻医までですが,小児循環器専門医の皆様にも手に取って頂けましたら嬉しく思います。
 気鋭の執筆陣の皆様,編集部の皆様に心から感謝いたします。最後に,本書は編集者である北里大学の平田陽一郎先生が企画し執筆陣の皆様とともに丁寧に仕上げ,一本の筋を通しておられました。本書によるon-the-job trainingにかける彼のほとばしる情熱と思い入れは285ページの“編者あとがき”をご覧下さい。伝承もまた人と人。皆様との出会いにも感謝いたします。

令和6年初夏

埼玉医科大学総合医療センター小児科 教授
増谷 聡

レビュー

杉本俊郎 (滋賀医科大学総合内科学講座教授)

【書評】普段,循環器を専門に診ない先生にも役立つ小児循環器診療のエッセンス

2026年1月23日にWeb医事新報に公開された,北里大学医学部小児科学の本田 崇先生による「中学2年生女性の入院拒否~Fontan術後遠隔期の問題点~」という記事を拝読し,私は思わず「おー」と声を上げました。「患者・家族からの質問」「患者・家族への説明のポイント」,疾患概念の簡潔・明瞭な解説,そして「疾患のポイント」という構成の流れを目にして,鳥肌が立ちました。そして,居ても立っても居られず,即座に電子書籍を購入しました。

私は循環器に何のゆかりもない,腎臓内科上がりの老内科医ですが,最近は医学概論を研究しており,患者・医師関係における倫理に興味を持っています。その視点から見ても,本書の記述はまさに理想的な実践知の結晶と思え,こうして筆を執るに至りました。

私の循環器との関わりといえば,先天性心疾患では,30数年前の学生実習の際に,右左シャントの増加によりチアノーゼをきたして入院していた20歳前後の女性を拝見した記憶があるのみです。現在では,心房中隔欠損症(ASD)の成人例は循環器内科で定期受診をお願いする程度の医学的知識しかありません。

しかし,外来編の19例の記載は,循環器の素人である老内科医の私にも十分なインパクトがありました。また,成人への移行医療に関する記載は,同様に移行医療を扱うことの多い腎臓内科医としても,大いに役立つ内容でした。さらに,外科治療編を拝読した際には,学生時代に滋賀医科大学外科学講座第二外科の森教授の講義を受けたときの光景を思い出しながら,深く味わうことができました。

大人は子どもにはなりません。しかし,子どもは必ず成長し,大人に向かうものです。普段,循環器を専門に診ない内科医であっても読むべき医学書として,私は自信を持って本書を推薦します。

追記:本書を拝読して,小児の診療では,informed assent〔患者さん(未成年者)の賛同〕という概念があることを知りました。内科には,informed consent(同意)という概念がありますが,よく考えると,患者と医師の間で認識が同一であることはありえません(哲学的には,超越論的認識という概念はありますが)。そう考えると,同意よりも賛同・賛意,すなわち共感のほうが,患者中心の医療の実践により近いところにあるのではないかと感じました。門外漢の私が本書を拝読して得られた,もう1つの意義でした。

正誤表

下記の箇所に誤りがございました。謹んでお詫びし訂正いたします。


第1版1刷(2024年7月11日発行)
・208ページ  図2 心房中隔欠損(ASD)の部位による分類

右上の図中文字
〈誤〉上大静脈→〈正〉大動脈

「二次孔型欠損」の下の図中文字
〈誤〉右肺静脈→〈正〉右肺静脈

〈誤〉

〈正〉

正しい内容のPDFをこちらからダウンロード頂けます。

※第1版2刷(2025年4月24日発行)では修正しました。